結婚式の自己負担額はいくらになる?結婚式費用の計算方法とは

「結婚式を挙げたい」と思い始めたカップルにとって、やはり気になるのが結婚式の費用のことではないでしょうか。「結婚式にはどのくらいお金が必要なのか」「ご祝儀をもらえるのはわかっているけれど、自己負担額はどの程度必要なのだろう」と思っている方も多いでしょう。

結婚式費用の計算方法や自己負担額を大まかに把握する方法、結婚式の見積書を正しく活用する方法をご紹介します。結婚式にかかる費用をしっかりシミュレーションして、予算内ですてきな結婚式を実現させましょう。

 

結婚式の自己負担を計算するための4ステップ

結婚式はたしかに費用が高いものですが、一般的な結婚式ではゲストからご祝儀をいただけるため、費用のすべてを自己負担する必要はありません。ここでは、結婚式の自己負担額を計算する方法を4ステップで解説します。

結婚式にかかる費用平均を把握する

まずは、結婚式にかかる費用の総額を把握しておきましょう。ゼクシィ結婚トレンド調査 2020によると、結婚式にかかる費用総額は、362万3,000円が平均となっています。また、ゲスト一人あたりの費用は5万4,000円が平均です。

ただし、結婚式の費用は人数に関わらず発生する部分もあるので、費用総額を「5万4,000円(ゲスト一人あたりの費用平均)×ゲスト人数」というように、単純計算できるわけではありません。

ご祝儀総額を予想する

ゼクシィ結婚トレンド調査 2020によると、ゲストからいただくご祝儀の総額は、227万8,000円が平均というデータが出ています。結婚式のご祝儀の金額は、ゲストと新郎新婦との関係性によって異なるのが一般的です。関係別の平均金額は以下のとおりになっています。

・友人、同僚:3万円
・上司:4万3,000円
・親族:7万円
・恩師:3万9,000円
出典:ゼクシィ結婚トレンド調査 2020 首都圏調べ

このようにご祝儀の金額が変わってくるため、同じ人数を呼んでも、ゲストに親族の割合が多いケースと友人の割合が多いケースとではいただくご祝儀の総額が異なります。ですから、自己負担額の計算をおこなう上では「誰を呼ぶか」ということも重要なポイントです。

親・親族からの援助額を確認する

結婚式を挙げるにあたって、親や親族から援助してもらうカップルも多く見られます。データによると、結婚式で親や親族に金銭的な援助をしてもらった場合の金額は、167万8,000円が平均となっています。

もちろん、親や親族からの援助なしで結婚式を挙げたカップルもいれば、親や親族が「結婚式後の生活や新婚旅行に使ってほしい」という意図で援助してくれるケースもあります。必ず援助があるものだと思い込んでしまうと、予定していた金額よりも自己負担が増えて資金が足りない、ということになりかねないので注意しましょう。

費用総額からご祝儀、援助を差し引く

ここまでに確認した項目を以下の計算式に当てはめると、新郎新婦の自己負担額を大まかに算出できます。

費用総額-ご祝儀の総額-親や親族からの援助額=新郎新婦の自己負担額(概算)

結婚式の費用は、結婚式場や演出内容によって大きく差が出ます。また、ご祝儀に関しても、結婚式が終わってみなければ実際の金額はわかりません。この計算はあくまでも概算のものなので、出てきた金額は参考値として利用しましょう。

 

【結婚式】より詳細な費用感は見積書で確認を!

先述の計算よりも詳細な費用感を知るためには、実際に結婚式場で見積書を出してもらわなければなりません。項目の細かさなどは各社で異なりますが、見積書の構成パターンに大差はないため、見積書の見方を覚えておけば応用ができるでしょう。

・料理代、ドリンク代
初回見積時の料理代やドリンク代は、一番低いグレードか、中程度のグレードで設定されることが多いです。お子様コースは項目に含まれていないこともあります。また、当日ゲストがメニューにないドリンクを希望した場合の費用などは、別途確認する必要があるでしょう。

・会場代
ゲスト人数が多いほど使用する会場が広くなり、会場代も高額になるのが一般的です。結婚式場によっては、当日の控室料やブライズルーム使用料などが会場代に含まれていないこともありますので注意しましょう。

・装花代
装花も料理やドリンクと同様、見積書では一番低いグレードか中間のグレードで設定されているのが一般的で、ここからグレードを上げるカップルも多く見られます。また、見積書の装花代に含まれるのは新郎新婦席とゲストテーブルの装花のみで、受付やブーケ・ブートニアなどは追加となるケースも多いです。

・衣装代
ウェディングドレスやタキシードなど、当日の衣装にかかる費用がここに含まれます。ブライダルインナーや新郎の手袋などが含まれていないケースもあるので、確認が必要です。自分で手配した衣装を持ち込む場合、持ち込み料がかかることもあります。また、ヘアメイク代にリハーサルメイクの費用が含まれていないこともあるので、注意しましょう。

・印刷物
招待状や席次表、席札、メニューリストなどのペーパーアイテム代です。ふたりで手作りすることも多いアイテムですが、衣装と同じく、持ち込み料がかかる結婚式場もあります。また、招待状の筆耕代が追加でかかるケースもあるので、依頼を考えている場合は確認しておきましょう。

・写真、映像
当日の写真撮影や、結婚式で上映するムービーの制作費用です。撮影カット数や映像の長さ、納品形態(アルバムかデータか)などによって費用が変わります。焼き増しを防ぐためにデータを渡さないケースもあるので、希望がある場合にはあらかじめ確認しておきましょう。

・演出代
ケーキカットやテーブルラウンドなどの演出にかかる費用です。内容によって費用が大きく変わる項目なので、見積書ではどのような演出が設定されているのか確認しましょう。

・引出物
引出物も料理や装花と同様に、後々グレードアップが必要になるケースが多いアイテムです。何円程度のものが想定されているのか、1人あたり何品で設定されているのかを確認しましょう。

 

結婚式の費用・自己負担の計算は3パターンの見積書で

大幅な予算オーバーなどのトラブルを避けるためにも、結婚式費用と自己負担額の計算は、このあとに挙げる3パターンの見積書を参考におこなうのがおすすめです。パターンにより、それぞれ異なる内容をよく検討したうえで、結婚式場を決定するのがよいでしょう。

パターン1:最低限のイメージが付く見積書

まずは、「この結婚式場で結婚式をするなら最低限これくらい」という概算の見積書を結婚式場からもらい、結婚式費用のイメージを大まかにつかみましょう。こうした見積書は、ブライダルフェアや初めての下見でももらうことが可能です。

初回の見積書において、料理代や装花代、引出物代は一番低いグレードのものが設定されていることも多くあります。そのため、「この金額で理想の結婚式ができる」と誤解しないように注意しましょう。

パターン2:自分たちの現状や希望を踏まえた見積書

結婚式場を決定、またはある程度の候補にまで絞り込めたら、お色直しの有無ややりたい演出などの具体的な希望・条件を盛り込み、より実際の内容に近い見積書をもらいましょう。

ただし、ゲストの人数は途中で増えることが多いので、誰を呼ぶのかがまだ具体的に決まっていないうちは、予想より10%多い人数で想定しておくのがおすすめです。

パターン3:料理やドリンク、装花などを豪華にした場合の見積書

選択肢が複数用意されている項目で、選択肢を最も理想に近づけたときの見積書をもらいましょう。ここでは費用を気にせず、理想の結婚式にかかる費用を想定します。

夢や希望をすべて盛り込んだ見積書をもらったうえで、パターン2の現実を重視した見積書と比較することで、ふたりの現実的な自己負担額が見えてくるでしょう。

 

結婚式の費用・自己負担の計算で必ず確認すべき9項目

見積書から結婚式の費用・自己負担額を計算する際には、以下の9つのポイントに注意しましょう。そうすることで、思わぬトラブルを防ぐことができます。

・初回見積時の料理コース、ドリンク、装花の内容
・衣装が見積額に含まれているか、入っている場合は何着分の金額か
・新郎新婦の支度代は入っているか
・引出物が入っているか、入っている場合は何円分、何品分の想定か
・会場代に、親族待合室や新郎新婦控室の使用料が含まれているか
・会場設備(DVDプレイヤーやスクリーンなど)の追加費用がかかるかどうか
・ヘアメイク代にリハーサルの費用は含まれているか
・小物などを持ち込む場合、持ち込み料がかかるか
・お子様コースなどを含んだ見積書になっているか

必要な項目が見積書に入っていない場合、別途概算を作る必要があります。結婚式場の担当スタッフに1つ1つしっかりと確認して、予想外の出費を防ぎましょう。

また、結婚式では遠方からのゲストに渡すお車代や、祝辞・乾杯の挨拶、受付などを引き受けてくれた方へのお礼なども必要になります。また、外部の業者でペーパーアイテムを準備する場合や、外部のショップでウェディングドレスやアクセサリーなどを用意する場合には、その費用も計算に入れておかなければなりません。

これらの費用は見積書に書かれることがないので、結婚式にかかる費用の合計を把握できるように工夫し、費用全体が予算内に収まるようにきちんと管理しましょう。

 

結婚式の費用・自己負担の計算について押さえておくこと

最後に、結婚式の費用・自己負担額を計算する際に押さえておきたいコツ・ポイントを紹介します。

実際の金額は見積書より高くなる場合が多いことを理解する

調査によると、初回見積額に比べて最終見積額がアップしたケースがほとんどです。最初は結婚式に求めるものが漠然としていますが、イメージが具体化するにつれて費用も上がっていくことが多いからです。最初に出してもらった見積額よりも実際の支払い額が高くなるという前提で考えておくと、結婚式が近づいてから慌てることもないでしょう。

自分たちが最も優先したいことを話し合っておく

結婚式は一生に一度の大イベントです。どうしても「あれもこれも」と希望を盛り込みたくなりますが、そのなかでもふたりが一番優先したいものが何であるかを話し合っておくことが重要です。優先順位をあらかじめ決めておくことで、費用が予算をオーバーしそうになったときにも焦らず対処できます。

優先事項の例としては、次のようなものが挙げられます。

・会場(見た目や雰囲気)
・ゲストへのおもてなし(料理やサービスなど)
・費用(予算内に収めたいかどうか)
・アイテム(ドレスにこだわりたい、装花にこだわりたいなど)
・日程(希望の日に挙げたいなど)

「ゲストがおいしい料理を味わえる、ゆったりしたパーティーにしたい」というケースと、「豪華な演出で会場全体を盛り上げ、楽しいパーティーにしたい」というケースとでは、費用をかけるべき部分が変わってきます。

お互いの希望をしっかり伝え合い、限られた予算を賢く使って、ふたりらしく満足度の高い結婚式を実現させましょう。

 

まとめ

結婚式の自己負担額は平均値を使って概算することも可能ですが、より詳細な費用感を知るには、結婚式場で見積書をもらうのがおすすめです。細かい項目の分け方などは結婚式場によって異なりますが、見積書の構成パターンに大差はありません。

結婚式の見積書の見方を覚えておけば、さまざまな結婚式場に応用が利き、式場ごとの比較もしやすくなります。この記事を参考にして見積書を読み解き、予算内での結婚式を実現させましょう。

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