120人の結婚式、自己負担はいくら?大規模結婚式のメリット・デメリット

親戚や仕事関係、友人など、できるだけたくさんのゲストを結婚式に招待したい、というカップルは少なくないでしょう。しかし一方で、ゲストが120人といった大規模結婚式の費用やご祝儀、自己負担額が心配、との声も多く聞かれます。

そこで今回は、120人規模の結婚式における自己負担や、大規模な結婚式を挙げるメリット・デメリットについて解説します。

関連記事:100人規模の結婚式を成功させる費用、ご祝儀、自己負担の目安

 

120人規模の結婚式を選ぶカップルの割合

ゼクシィ 結婚トレンド調査 2020調べによると、結婚式を挙げるカップルのうち2.2%がゲスト110~120人未満の結婚式を、2.7%がゲスト120~130人未満結婚式を選んでいます。また、120人以上の結婚式を挙げるカップルは、全体の5.5%とのことです。

結婚式の平均ゲスト数が66.3人であることから、120人規模の結婚式はかなり大規模といえるでしょう。

 

【120人規模の結婚式】費用目安はいくら?

120人規模の結婚式は、かなり大規模なものだということがわかりましたが、実際の費用はいくらくらいかかるのでしょうか。ここでは、120人規模の結婚式にかかる費用の目安を算出します。

結婚式の費用の総額は、平均362万3,000円、ゲスト数は平均66.3人です。ここからゲスト一人あたりの費用目安が以下のように計算できます。

362万3,000円÷66.3人=5万4,646円 ※1円未満切り捨て

このゲスト一人あたりの費用目安54,646円をもとに、120人規模の結婚式にかかる費用総額の目安を算出します。

5万4,646円×120人=655万7,520円

つまり、120人規模の結婚式にかかる費用の総額は、655万7,520円が目安です。結婚式の費用総額の平均362万3,000円と比較しても、かなり高額です。

 

【120人規模の結婚式】ご祝儀はいくらくらい期待できる?

大規模な結婚式の費用は当然高くなりがちですが、ゲストが多い分、ご祝儀に期待するカップルも多いでしょう。

同調査データによると、ご祝儀総額は平均227万8,000円、ゲスト数の平均は66.3人であるため、一人あたりのご祝儀額は、平均3万4,000円程度です。つまり、120人規模のご祝儀総額の目安は、以下のとおりです。

3万4,000円×120人=408万円

ただし、親族や上司からはご祝儀を多めにいただく傾向があるため、ゲスト構成によってご祝儀の総額は変動します。より詳細に計算したい場合には、以下の関係別のご祝儀平均を参考にしましょう。

・友人・同僚:3万円
・上司:4万3,000円
・親族:7万円
・恩師:3万9,000円
出典:ゼクシィ 結婚トレンド調査 2020調べ

 

【120人規模の結婚式】自己負担目安はいくら?

結婚式の費用のうち、新郎新婦が負担する自己負担額は、以下の計算式で求めることができます。

結婚式の費用-ご祝儀総額=自己負担額

これまでの金額を上記の式に当てはめると、120人の場合の自己負担額は以下のとおりです。

655万7,520円(結婚式の費用)-408万円(ご祝儀総額)=247万7,520円(自己負担額)

ただし、ゼクシィ 結婚トレンド調査 2020調べによると、結婚式を挙げるカップルの71.3%が親や親族からの援助を受けており、その平均額は平均172万1,000円とされています。
援助が受けられる場合には、上記自己負担額から援助総額を差し引いた金額が、最終的な自己負担額となります。

 

120人規模の結婚式のメリット

120人規模の結婚式には、以下のようなメリットがあります。人数を減らすか迷っているカップルは、大規模な結婚式ならではのメリットを踏まえて検討しましょう。

人数が多いため、とにかく華やか

ひとつの会場に120人ものゲストが集まれば、結婚式がとても盛大に、かつ華やかに見えるというメリットがあります。「とにかく派手な結婚式にしたい」「みんなでわいわいするのが大好き」といった新郎新婦には、大規模結婚式がおすすめです。余興や演出も、大人数なら一段と盛り上がること間違いなしでしょう。
さらに「結婚式でたくさんのゲストに祝福されたい」という希望も叶えられるはずです。

人数を気にせず、呼びたいゲストを呼ぶことができる

120人の大規模な結婚式であれば、人数を気にすることなく、呼びたいゲストを招待できるというメリットもあります。

ゲスト数の平均66.3人で結婚式を挙げる場合、新郎側・新婦側で各30人程度を招待することになります。親族を含めて30人程度に絞るとなると、人数の関係で呼ぶことができないゲストが出てくるかもしれません。
その点、120人規模ならゲストを厳選する必要がなく、多くのゲストに囲まれて盛大な結婚式を挙げることができます。

ご祝儀が多く、自己負担が下がる可能性も

大規模結婚式では、ゲスト数が多い分、かかる費用も当然高くなります。しかし、招待するゲストが多い分、ゲストからいただくご祝儀の金額も大幅に増えることが期待できます。
結婚式の衣装や料理、演出に費用をかけすぎなければ、自己負担額を大幅に抑えられる可能性もあるでしょう。

二次会を開催しなくても良い

呼びたいゲスト全員を結婚式に招待できれば、二次会を開かなくても済む場合もあります。
小規模・中規模の結婚式ではゲストを厳選しなければならないため、二次会から参加してもらうゲストも多いでしょう。しかし、120人の大規模な結婚式ならすべてのゲストを結婚式に呼ぶことができるため、二次会を開く必要がなく、結婚式後もゆったりと過ごせます。

また、二次会の会場探しや、友人に幹事を依頼するといった手間が省けるのも大きなメリットの1つといえるでしょう。

 

120人規模の結婚式のデメリット

120人規模の結婚式はとにかく華やかですが、一方で以下のようなデメリットが生じる可能性もあります。120人規模の結婚式を挙げる予定があるカップルは、メリットとデメリットをそれぞれ把握しておきましょう。

結婚式場探しが大変

100人を超えるゲストを招待するからには、大人数を収容できる大きな会場を用意しなければなりません。さらに、大人数のゲストをもてなす十分な設備が整っていることも条件となるため、選択肢が限られてしまう可能性もあるでしょう。

また、大規模な結婚式に対応できる結婚式場はあまり多くないため、早めに結婚式場を押さえる必要もあります。

ゲストとゆっくり話すことは難しい

ゲストは、新郎新婦との会話や写真撮影の時間を大切にしたいと思う方が多いでしょう。
再入場時のテーブルラウンドなどはゲストと会話できる貴重な時間ですが、ゲストの人数が多いとテーブル数も増えるため、ゆっくり話すことは難しい場合が多いです。

例えば、8人で1テーブルとして、1テーブルにつき2分かかるとすると、120人規模では全15テーブル、30分もの時間がかかることになります。結婚式は時間が限られているため、回れないテーブルが出てくる可能性もあります。

また、テーブルラウンドに時間がかかるとゲストが退屈してしまうため、別の演出に変更する必要があるでしょう。

会場が混雑し、ゲストの誘導などに時間がかかる

ゲスト数が多くなると受付が混雑したり、披露宴会場への誘導に時間がかかったりすることが考えられます。結婚式の開催時間は挙式や披露宴の時間だけでなく、ゲストの移動時間も含まれます。当初の予定より時間がかかってしまった場合、延滞料金が発生するので注意が必要です。

受付の混雑を解消するには、招待状にカードタイプの芳名帳を同封しておく方法がおすすめです。先に芳名帳を渡して記入しておいてもらえれば、当日の受付で提出するだけで受付が完了します。
また、挙式会場と披露宴会場が離れている場合、スケジュールにある程度の余裕を持たせるとよいでしょう。

豪華で盛大な印象になるため、カジュアル感を好む方には不向き

結婚式の内容が一般的なものでも、ゲストの人数が多いと盛大、かつ豪華に見えるものです。これまでの結婚式は、豪華な雰囲気が良いとされていましたが、近年の結婚式ではよりカジュアルな雰囲気がトレンドになっています。

アットホームな結婚式や、自然のなかでのガーデンウェディングといった演出も、120人規模となるとカジュアルにならず盛大な印象になります。カジュアル感のある結婚式を好む方には、120人規模の結婚式はあまり向いていないでしょう。

 

120人規模の結婚式で大変なポイント

120人規模の結婚式を挙げるとなると、準備が大変に感じることがあります。
120人規模の結婚式を挙げようか検討しているカップルは、どういった部分が大変なのか、ポイントを把握しておくとよいでしょう。

ゲストの集計とその関連作業

結婚式の招待状を出す際には、ゲストの名前や住所を一人ひとりチェックしなければなりません。名前の漢字に間違いがないか、旧字体の文字が正しく書けているか、住所に間違いがないか、といったチェックを120人分もするのは大変です。住所や名前の間違いはゲストに対して失礼にあたるため、注意深く作業する必要があります。

また、出席者を正しく把握するために、出欠の返信の確認といった作業もあります。ゲストの集計は結婚式の準備のなかでも神経を使う部分だからこそ、ゲスト数が増えることで苦労を感じるカップルも多いようです。

ゲストのケア全般

ゲストを結婚式に招待する際には、事前にアレルギーを確認しておく必要があります。
アレルギーの確認は、招待状に「お召し上がりになれない食材がある、ないに○をお付けください」と一言添えて、回答してもらう方法をとりましょう。

アレルギーの確認がとれたら、料理の変更や特別な対応が可能かどうか、結婚式場側に相談しましょう。

また、遠方から出席するゲストのお車代や駐車場、着物の着付けといった手配が必要になる場合もあります。ゲストから申し出があった場合は、自ら交通手段を手配したり、結婚式場に着付けの時間を確認したりと、準備が増えることも少なくありません。

引出物の管理

引出物の内容をゲストとの関係性によって変えることもあります。友人や同僚よりも上司や親戚は少し高めにするなど、引出物を贈り分ける場合は、それぞれの引出物の数を把握するだけでも大変な作業です。

また、当日に渡し間違いがないよう、結婚式場側との最終確認も必要です。席次表に引出物をメモしておくなど、ミスがないようにしっかりと打ち合わせをしておきましょう。

 

【120人規模の結婚式】ゲストに満足してもらう3つのコツ

ゲストの人数が多くなると、一人ひとりに満足してもらえるか不安を感じるかもしれません。
ゲスト数120人という大規模な結婚式を挙げる場合、以下の3つのコツを押さえると、ゲストの満足度が上がりやすいです。

大人数でも窮屈にならない結婚式場を確保する

120人のゲストを、ゆとりを持って収容できる、広い結婚式場を選ぶのが基本です。収容人数がギリギリである場合、ゲストに窮屈な思いをさせてしまう可能性があるため注意しましょう。事前に披露宴会場を見るなどして、雰囲気を掴んでおくことが重要です。

また、大規模な結婚式に向いているのは、郊外や駅から離れたところに建てられることの多いゲストハウスです。多目的で使えるゲストハウスは、施設自体が広めの造りになっているケースが多いです。

なお、大規模な結婚式を都心で挙げたい、という場合には、ホテルがおすすめです。都内のホテルであれば、便利な立地で、比較的大規模な結婚式にも対応しやすいでしょう。

ゲストとの歓談の機会をしっかり確保する

前述のとおり、大規模な結婚式には、ゲストと話す時間が少なくなるというデメリットがあります。テーブルラウンドは時間がかかりすぎるうえに、時間内に回りきれないリスクもあるため、避けたほうが無難でしょう。

一方、大規模な結婚式に向いているのは、結婚式の定番演出であるキャンドルサービスです。キャンドルサービスは、新郎新婦がテーブルを回りながらキャンドルに点火する演出です。基本的にはテーブルを回るだけなので、テーブルラウンドよりも時間がかかりません。

キャンドルサービスであれば、すべてのテーブルを回れるうえに、ゲストの近くに行くので挨拶が交わせたり、ゲストと一緒に写真が撮れたりするメリットがあります。大規模な結婚式のデメリットをカバーできる演出の1つとして、大変おすすめです。

また、ゲストが大人数になると、歓談だけでもあっという間に時間が過ぎていくため、あえて演出を入れずに歓談に時間を割く、という選択肢もありでしょう。歓談の時間を多く取れば、ゲストの満足度を下げることなく、演出にかかる費用も節約できます。

延長料金を払い、時間を延長する方法も

ゲストが多い結婚式では、演出などが盛り上がり、予定していた時間より長引くことも少なくありません。ゲストが楽しんでいる最中に「時間です」とお開きにするよりも、延長料金を支払い、時間を延長することも必要な対応といえるでしょう。

ただし、結婚式当日の時間延長は、結婚式場側の都合でできない可能性もあります。そのため、打ち合わせの段階で「延長するかもしれない」と結婚式場に相談しておくことをおすすめします。

 

まとめ

120人規模の結婚式は全国的な結婚式の平均よりも費用・人数が2倍になることから、とても盛大で豪華な結婚式になる傾向があります。その分費用が高くなる一方で、ゲストからいただくご祝儀も増える可能性があります。また、親や親族からの援助があれば、意外と少ない自己負担額で結婚式ができるケースもあるでしょう。

120人規模の結婚式には、呼びたいゲストを全員呼べる、二次会を開かなくてもOKといったメリットがあります。一方、ゲストとゆっくり話す時間を持てない、混雑やスケジュールの遅延が起こりやすい、といったデメリットがあるほか、ゲストの出欠確認やゲストのケア、引出物管理などが大変であることも事実です。

とはいえ、大切なゲストを厳選する必要がなく、多くのゲストに祝福してもらえる大規模結婚式は、一生の思い出になります。ゲストに満足してもらえるコツを実践すれば、ゲストにとっても思い出深い結婚式になるはずです。
120人規模の結婚式を考えているカップルは、メリット・デメリットや大変さも踏まえたうえで、慎重に準備を進めていくようにしましょう。

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