結婚式の自己負担の計算方法は?平均金額とプランニングの注意点

近年では格安のプランが増えてきているものの、「結婚式にはお金がかかる」というイメージは未だ根強いものです。結婚式を考えているカップルであれば、費用や自己負担がどれくらいかかるのかは大変気になるところでしょう。
なお、結婚式にかかる費用のうち、新郎新婦が支払う分を自己負担といい、自己負担のおおよその金額は、結婚式に関連するお金の平均額から求めることができます。

この記事では、結婚を控えたカップルに向けて、結婚式の自己負担額の計算方法をご紹介します。また、結婚式費用の平均額、自己負担額を計算する際の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

結婚式の自己負担額の計算方法とは?

まずは、結婚式の自己負担額の計算方法について見ていきましょう。
自己負担額は以下の計算式で求められます。

自己負担額=結婚式の費用-入ってくるお金(ご祝儀+親・親族の援助)

例えば、結婚式の費用が300万円、ゲスト数が60人でご祝儀が一人3万円、援助額を50万円とすると、自己負担額は以下のようになります。

300万円-(180万円+50万円)=70万円

結婚式の際に入ってくるお金としてはご祝儀の割合が高いため、自己負担額はご祝儀の総額によって大きく変わるでしょう。そのため、結婚式の予算を決める場合、この自己負担額をもとにする方法が一般的です。

 

結婚式の費用や自己負担の平均はいくら?

結婚式の費用や自己負担の平均はいくら?

自己負担額の計算方法はわかりましたが、結婚式にかかる費用や自己負担額の平均はいくらなのかが気になるところでしょう。
ここでは、結婚式に関わるお金として、結婚式の費用やご祝儀、自己負担額の平均額を紹介します。

結婚式費用の平均:362万3,000円

ゼクシィ 結婚トレンド調査 2020調べによると、結婚式にかかる費用の総額は362万3,000円が平均です。ゲスト一人あたりにかかる費用は平均5万4,000円と、年々増加傾向にある一方、ゲスト数は平均66.3人で、年々減少傾向にあるようです。

この調査結果からは、結婚式に招待するゲストは大切な人に絞り、ゲスト一人ひとりに対して心からのおもてなしをしたい、という新郎新婦の思いが見て取れます。また、結婚式に対する考え方も「ゲストに感謝を伝えて、これまでの人生を振り返る場」に変わりつつあるようです。

ご祝儀総額の平均:227万8,000円

同調査によると、結婚式におけるご祝儀総額は平均227万8,000円であるため、結婚式にかかる費用総額の平均362万3,000円のうち、60%以上をご祝儀でまかなえることになります。

また、ゲストからいただくご祝儀の額はゲストとの関係性によって変わり、それぞれの平均額は以下のようになっています。

・友人・同僚:3万円
・上司:4万3,000円
・親族:7万円
・恩師:3万9,000円
出典:ゼクシィ 結婚トレンド調査 2020調べ

ご祝儀の予想額を計算する際は、上記の平均額にゲストの人数をかけ算して求めるとよいでしょう。

親・親族からの援助総額の平均:172万1,000円

子どもの結婚式に備え、両親や親族らが結婚資金を用意しているケースはよくあります。

同調査データによると、親や親族からの援助があった人は71.3%、援助総額の平均は172万1,000円にのぼります。自己負担額は、援助の有無によっても大きく変わるでしょう。

自己負担額の平均は154万6,000円

同調査データによると、結婚式の自己負担額は154万6,000円が平均となるようです。
結婚式の予算を計算する際は、この平均額も参考にして二人の結婚式プランを練りましょう。

 

結婚式の自己負担額を計算・プランニングする際の注意点

結婚式の自己負担額を計算・プランニングする際には、以下の3点に注意しましょう。

結婚式の費用は余裕を持って貯金しておく

多くの結婚式場では、結婚式にかかる費用は先払いとされています。先払いの場合、結婚式当日にいただくご祝儀を支払いに充てることができないため、自己負担額を貯金するだけでは不十分でしょう。スムーズに支払いできるように、予想する自己負担額よりも多めに貯金しておく必要があります。

結婚式の費用は、内金として一部を契約時に支払い、残金の半分を結婚式の2か月~数週間前、もう半分を結婚式の数週間前に支払うケースが多いようです。
一方、結婚式の前後に分けて、一部を後払いできる結婚式場もあります。手持ちの資金に余裕がない場合、結婚式場に相談してみるのもよいでしょう。

援助について親・親族にあらかじめ確認しておく

親・親族からの援助の有無は、結婚式の自己負担額を左右する重要な要素の一つです。そのため、結婚式の準備をしている段階で、親・親族にあらかじめ確認しておくことが大切です。しかし、「援助はしてもらえるの?」と単刀直入に聞くのは、いくら家族であっても気が引けるかもしれません。

援助の有無を確認するには、招待状の書き方を相談したい、といった名目でさりげなく聞き出すのがおすすめです。
招待状の書き方は、新郎新婦が主体になる場合と、両親が主体になる場合で異なります。「招待状の差出人はどちらで書けば良い?」などと相談して話を進めるなかで、自然に援助の有無を確認できるでしょう。

ブライダルローンの利用は慎重に

結婚式の資金として使えるブライダルローンは、あくまでも最終手段と心得ておくことが重要です。ブライダルローンなどで、長期的に返済し続けなければならないような大金を借り入れた場合、新生活を圧迫する原因になります。

どうしてもブライダルローンを使わなければならない場合は、予想できるご祝儀分のみを借り入れ、結婚式当日にいただいたご祝儀で一括返済をしましょう。一括返済ができれば、手数料は最小限で済むケースが多いです。

 

結婚式の自己負担を抑えるために注目したい3つの費用

結婚式の自己負担を抑えるために注目したい3つの費用

結婚式の自己負担額を抑えるには、以下3つの費用を節約することがポイントです。

衣装代

新婦のウェディングドレスや新郎のタキシードなどは、費用を大幅に節約できる可能性のあるアイテムの1つです。
新婦衣装代は平均48万8,000円(平均2.3着)、新郎衣装代は平均17万円(平均1.6着)と、結婚式にかかる費用のなかでも高額です。そこで、お色直しの回数を減らしたり、お色直し自体をなくしたりすることで、数万円の節約につながります。

また、衣装代のほかに、グローブやティアラ、ベール、カフスボタンなどの結婚式小物も節約しやすい項目です。ゲストはウェディングドレスに注目するため、小物類を節約してもあまり気づかれません。衣装に合うものをインターネット通販で安く購入し、結婚式に持ち込むことで費用を抑えられます。

ただし、衣装や結婚式小物を持ち込む場合は、別途持ち込み料がかかることがあるため、事前に確認しましょう。

料理・ドリンク代

料理とドリンクはゲスト一人ひとりに提供するため、結婚式費用が大きく変動する項目です。
一人あたりの料理代は平均1万5,600円、一人あたりのドリンク代は平均4,100円となります。料理はコース別の料金になっているため、グレードを少し下げるだけでも費用を抑えられます。

ただし、料理とドリンクはゲストが期待している部分であり、節約しすぎると感謝の気持ちが伝わりにくくなるので注意が必要です。ゲスト数によっては費用を大幅に節約できますが、料理代を節約する際は慎重に検討しましょう。

ただし、料理代を節約するとゲストの満足度に影響しますが、ドリンク代は節約しても言及されることがあまりないようです。また、結婚式の最中にドリンクを何杯も飲むゲストもあまり多くないので、あえて節約する選択肢をとるカップルもいます。

装花代

メインテーブルやゲストテーブルを彩る装花は、披露宴会場を華やかにします。しかし、会場装花の平均金額は17万9,000円と、意外と費用が高いものです。

ただし、装花が少ないと披露宴会場が寂しい印象になるため、装花代を極端に節約するのは避けましょう。また、料理などに異物が入ることを避けるため、メインテーブルやゲストテーブルの装花は、持ち込みを不可とする結婚式場がほとんどです。

一方、テーブル以外の装花や、ブーケ・ブートニアは持ち込みできる場合があります。外部のフラワーショップに依頼したり、手作りしたりすると、装花代を少しでも節約できるでしょう。なお、装花を持ち込む際には、別途で持ち込み料がかかることがあるため、事前に確認することをおすすめします。

 

まとめ

結婚式費用で新郎新婦が支払うのは、費用総額からご祝儀総額を引いた自己負担額です。結婚式費用の総額は平均362万3,000円、ご祝儀総額の平均は227万8,000円、自己負担額の平均は154万6,000円と、ご祝儀である程度の費用をまかなえることがわかります。また、親や親族からの援助がある場合、自己負担額をさらに下げられる可能性もあるでしょう。
ただし、結婚式費用は先払いとなることが多いので貯金額に余裕を持たせること、親の援助は先に確認しておくことが大切です。

自己負担額を抑えるには、衣装代、料理代・ドリンク代、装花代を節約するのがポイントです。ゲストからわかりにくい部分を上手に節約して、自己負担額を最大限に抑えましょう。

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