これは、ある夫婦が結婚3年目にして迎えた危機を乗り越えた時の話
Aさんはいま結婚7年目、お子さんが2人。子煩悩であり、奥さんを溺愛しています。絵に書いたような幸せなパパさんです。しかしそのAさんも、結婚3年目に「奥さんを女性として見られなくなった」時があったそうです。そしてそれは1人目が生まれて奥さんの意識が子どもに注がれた時期と被っていました。
Aさん
振り返ってみるとさ、まぁ子どもに嫉妬してたのかもしれないけどさ、彼女は子どもにいっぱいいっぱいだし、当時は”彼女”が”ママ”になってしまったことで二人きりの時間もなくなってたからね。
私
やっぱりそういうことってあるんですね。
Aさん
そのときにさ、職場の上司に相談したんだよ。その人、超円満でさ。奥さんのメシが楽しみだからっ言って飲み会断るような人だから、話聞いてみたわけ。
私
それすごい素敵なご夫婦ですね!どんな相談をしたんですか?
Aさん
奥さんを女性として見られなくなってきました。好き、っていう感情がなくなってしまったんです。って
私
ふむふむ。その方はなんて?
Aさん
『馬鹿やろう、恋愛感情がなくなってからが勝負なんだよ!』って怒られた(笑)
私
と、いうと?
Aさん
その人いわく、、、
『いいか、恋愛感情ってのは人間の本能、つまり子孫を残したい、っていう欲求から来るもんだろ。子どもを産んだ時点で目的は達成してるんだから、生物学的に恋愛感情なんてなくなって当たり前。けど、人間には理性がある。お前は本能で嫁さんを好きになったかもしれんが、これからは理性で好きになれ。好きになる努力をしろ。』
ってさ。
私
好きになる努力?
Aさん
そ、つまりさ、異性として見られなくなっても、人として好きになる事は、努力でできるってわけ。
私
先輩はその努力をしたってことですよね?
Aさん
そうだね。嫁さんのすごいなって思うところを書き出して、そのポイントを見つけるたびに、嫁さんを褒めたし、本当にお前と結婚してよかったって口に出してた。すると面白いもんでさ、気分が上がったんだろうね。作ってくれるご飯もどんどんうまくなるし、ダイエットなんか始めて、子ども産む前よりスタイルよくなったりしてさ。
私
すごいですね、それ。
Aさん
でさ、キレイになるから、服とか化粧とかもちゃんとしてくるじゃん。そしたら、また女性として見れるようになってきたんだよね。
私
そういうことですか!
離婚の最大の原因「性格の不一致」を予防する秘訣とは?
この話を聞いた時に、私はなるほどな、といたく感心しました。3組に1組のカップルが離婚すると言われる日本において、その原因のほとんどが「性格の不一致」です。しかし、その手前に「相手が好きでなくなった」という段階があります。
好きでなくなると、今まで好きであるがゆえに許せていたものが、許せなくなってきます。その積み重ねによって「性格の不一致」を感じるようになります。Aさんは上司のアドバイスを受け入れ、その「性格の不一致」を未然に防ぐことができたのです。
Aさんはその時の経験を振り返りながら、話をこのように締めました。
Aさん
でさ、後日また上司に報告したんだけど。その時にさ、あぁこの人いいこと言うなーと思ったんだけど。
私
はい。
Aさん
『好きになる努力をしろって言われてもできる人とできない人がいる。その差は、その人のことを積極的に好きになろうと思えるかどうかにある。要するに、相手のことを尊敬できるかどうかなんだよ。尊敬できる嫁さんで良かったな』って。
私
深いいいいいぃぃぃぃ。