老夫婦の日常を描いた4コマ漫画『そふとそぼ』作者の若戸だいごさんインタビュー記事第三弾!
前回の記事では、若戸さんのご祖母様のエピソードについてご紹介しました。今回は、若戸さんの結婚観についてお伝えいたします。
価値観を大切にして「幸せな人生」を選択する
今は「結婚」をしない道を選ぶ方も増えていますが、幸せな夫婦の日常を描いた『そふとそぼ』を描かれている若戸様は、「結婚」に関してどのようにお考えですか。
結婚をしたい! と結婚に夢見る人もいれば、一人の方が気楽だから結婚せずにずっと独身でいたいと思う人もいます。それは人それぞれの価値観だと思うので、それに対して“結婚するべき”と無理に価値観を押し付ける必要はないのかなと感じています。
最近は、結婚しても1/3の夫婦が別れるって言うじゃないですか。やっぱり、生まれも育ちも違う二人が何十年も一緒に暮らすのは大変なんでしょうね。とはいえ、結婚して幸せに暮らしている夫婦もたくさんいますから、結婚は良い面もたくさんあると思います。
結論、その人自身の価値観を大切にして生きていけば良いと思います。結婚しても仲の悪い夫婦はいますし。結婚“している”“してない”が「幸せな人生」を左右するかどうかは別の話。少なくとも私はそう思います。
若戸さんが考える「夫婦」とは
『そふとそぼ』のように仲の良い夫婦もいれば、結婚しても仲の悪い夫婦もいますよね。いろんなかたちの夫婦がいらっしゃいますが、若戸さんが考える「夫婦」とはどんな存在だと思いますか。
夫婦でいる意味というか理由って、人生で悪いことが起きたときに初めて知ると思うんですよね。だって、“いいとき”って相手の悪いところは見えないじゃないですか。悪いことがあったときに、“お互いを思い合い”“助け合って”壁を乗り越えていく。夫婦って運命共同体みたいなところがあって、最初にそういう覚悟がないといけないと思うんですよね。
最近は、悪いことがあったときに二人で乗り越えていく意識が持てなくて別れを選ぶ人が多いのかな。夫婦だからこそ一緒に乗り越えていくっていうのが“理想の形”な気がします。結婚を決めるとき、“悪いことが起きたらどう乗り越えていくか”なんて基本考えないじゃないですか。良いイメージを持ったまま結婚しますよね。だけど、「何があっても絶対に二人で乗り越えるんだ」という覚悟を持って結婚しないといけないと思います。
「離婚」を選択する夫婦
一生添い遂げる気持ちで選択した結婚。それでも様々な理由によって「離婚」を選択する夫婦もいます。「離婚」という選択を若戸さんはどう思いますか?
子供が可哀想というのがありますよね。でも正直、結婚してみないと離婚するかなんて分からないですから、仮に離婚を選んだとしても悪いことではないと思います。基本的に、結婚するまでは相手のいい所しか見えないんですけど、結婚して一緒に暮らすと悪い所も全部見えてしまいます。例えば、靴下を床に脱ぎっぱなしにすること。結婚前はかわいい男性だと思っていても数年経つとだらしないと、見方が変わるんです。
人生で良いときは“相手のいい所しか見えない”ですけど、人生には悪いこともあります。そういうときに、舅や小姑と合わずに別れる人もいるし……。結婚ってしてみないとどうなるか分からない。だから難しいなって思いますね。
「自分にも非があったんじゃないか」という考えが夫婦円満を築いていく
生まれも育ちも違う二人が何十年も一緒に暮らすことは大変なこと。それでも『そふとそぼ』の主人公のように仲の良い夫婦で居続けるにはどのようなことが必要なのでしょうか。
何か夫婦間で問題が起きたときに、相手のせいにするのではなく、自分の悪かったところは何だろうと考え、一緒に問題解決に向かうことが大切だと思います。
夫婦喧嘩のとき、相手のせいにすることとかあるじゃないですか。「自分は悪くない、そっちが全部悪い!」と。しかし私は、喧嘩に“どちらか片方が悪い”ということはないと思っています。夫婦に何か問題が起きたときは、必ずどちらにも原因があると思います。
例えばよく聞く浮気問題。一見浮気をした側が悪いように思いますが、夫婦間で何も問題がなければ、そもそも浮気はしないでしょうし……。「浮気をされた自分が悪いんだ……」と自分を責めるべきという訳ではなくて、ことが起きる前から「もし相手が浮気をしてしまったら、自分にも原因がある」という考えを持って相手と接することが大切だと思います。浮気されないよう常に危機感を持つ。いい意味でね。
浮気に限らずですが、相手と喧嘩したときは相手ばかり責めるのではなく「自分が悪かったところは何だろう」って考えられると良いと思います。まぁ、実際に喧嘩すると100:0で相手が悪いって思ってしまうんですけど……(笑)。日頃から“相手を思いやる心を忘れない”という意味で「自分にも非があったんじゃないか」と考えること。そういう気持ちが夫婦円満を築いていくのだと思っています。
“愛”とは“想像力”
それでは最後に、新婚夫婦やこれから結婚を迎えるカップルに向けてメッセージをお願いします。
結婚式を挙げるとき、みんな神様の前で永遠の愛を誓いますよね。“愛”ってよく言いますけど、僕は“愛”イコール“想像力”だと思っています。なぜ“愛”が“想像力”なのかというと、“愛”とは相手の考えている望みや欲しているものを一番に想像してあげることで、私自身それがとても大切だと思っているからです。
まずは自分を捨てて、相手の気持ちを想像してあげるっていうのが本当の優しさであり“愛”なのかな。だから、新婚夫婦やこれから結婚するカップルの方は、お互いに“想像力”を持ちながら、優しさに溢れる家庭を築いていただけたら嬉しいですね。
一緒にいる時間が長くなると、相手の気持ちを考えることを忘れがちになるじゃないですか。だから、「相手は一体何を考えているんだろう」って忘れないようにして欲しい。みなさんには“想像力”を大切にしてほしいですね。
漫画『そふとそぼ』作者の若戸だいごさんインタビュー記事最終回。若戸さんの考える“夫婦円満の秘訣”とは、相手の幸せを願い、何を望んでいるかを考えること。想像力を働かせることだと語ってくださいました。
若戸さんのインタビューを通して、“相手のことを思いやる気持ちを忘れず、心から幸せだと思う道を選ぶことが大切”だと筆者は感じました。あなたの大切な人のことを一番に考え、二人三脚で人生を歩んで行ければ自然と幸せな夫婦生活が送れることでしょう。
【漫画紹介】
徳島新聞、テレビ朝日auヘッドライン、そふとそぼHPで連載中/単行本はHPから
公式サイト:https://sohutosobo.wixsite.com/sohutosobo/entrance
Twitter:https://twitter.com/daiwaka2129
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