「Love is blind.」恋の力は偉大であり、時に人の思考力・判断力を鈍らせます。他人のことだと「なんであの人がいいわけ?」と思うことはよくありますが、自分のことはよく見えなくなる、というのは世の常です。
恋人で終わるならまだしも、結婚相手候補ともなれば、いっときの感情に任せて生涯のパートナーに選んでしまうのは、かなりリスキーであると言わざるを得ません。では、一体どのようにすれば恋に盲目にならずに、客観的にその相手が自分にとってベストかどうかを見極められるのでしょうか?
一つは親に紹介すること。そしてもう一つは、自分の親友に相手を紹介し、相手の親友を自分に紹介してもらうことです。
なぜ親に「恋人」を紹介した方がいいのか?
あらかじめ断っておきますと、これはあなたとご両親の関係が良好であればあるほど効力を発揮しますので、現段階で両親との関係が疎遠である人は無理に採用する必要はありません。
親は自分よりも自分を理解している存在です。生まれた時からこれまで何十年とずっと横にいるわけですから、我が子にとってどういう相手がいいかというのは親心ながらに直感が働くようです。また恋人を親に合わせた時の反応次第でも、その人の器の大きさや人としてのマナー・礼儀のほどを推し量ることが可能です。自分が大切だと思っている両親を大切に扱えない恋人が、どうして将来家族になる自分のことを大切にできるというのでしょうか(いや、ない)。
ただ、親からのアドバイスをもらう時に注意したいのは、「肩書き」や「年収」のアドバイスは参考程度に留めておいた方がいいです。両親が結婚をした時の時代と、私たちが結婚をしようとしている時代のルールが全く違うからです。
当時はよかったとされた公務員も医者も弁護士も、今では必ずしも安泰ではないし、その肩書きだけで信用力があった時代は終わりました。アドバイスをもらうのは「人柄」が自分に適しているかどうか、に的を絞った方がいいでしょう。
友達は自分を移す鏡である
朱に交われば赤くなる。類は友を呼ぶ。なんて的を射た言葉でしょうか。あなたの周りにはあなたと似た価値観の人が集まっていますし、恋人の周りには恋人と似た価値観の人が集まっています。となれば、親友を紹介してみて、親友から見て恋人にふさわしいかどうかを見極めてもらうのは、お互いの価値観がずれていないかの試金石になります。あなたが「こいつにはなんでも話せる」と思う人に一通り会わせてみて、過半数の反対が出たら、結婚はしない方が吉だと思います。逆に、相手の親友にも会ってみると、よりその恋人の本質が見えてきます。全ての人の価値観が同じだとは言いませんが、あなたが恋人の親友に会ってみて感じた違和感は、まず間違いなく将来相手に感じる違和感に直結します。
自分よりも他力を使え
繰り返しになりますが、自分と価値観が合う人間かどうかを客観的に見極めるには、自分の価値観の合っている人間に会わせるのがもっとも簡単で確実です。
病気もそうですが、自分で症状や原因を診断するよりも、医者に客観的に診てもらった方が適切な診断ができますし、その意見も一人ではなく、セカンド・サードオピニオンといくつかの意見をもらった方が、最終的にベストな治療法を選択できます。
最終的に決断するのは自分ですが、自分一人で決めてしまう前に、他人の力を存分に使わせていただきましょう!