『結婚式準備』と聞けば、「大変そう」「友達がマリッジブルーで痩せた」「準備期間によくけんかをした」などネガティブなイメージを耳にすることもしばしば…。実際に、大変な思いをされている新郎新婦様はかなり多くいらっしゃいます。元ウェディングプランナーの私が担当させて頂いた、ある1組のカップルも例外ではありませんでした。とても仲のいい素敵なおふたりから、結婚式の意味を学んだあるエピソードをご紹介します。
男性だってマリッジブルーになる!
結婚式まで残り1か月程となったある日。
いつもと様子が違う新婦様に違和感を感じ伺ってみると、突然電話の向こうで泣き出してしまいました。
理由は「実は最近、共通の友人から新郎が『結婚したくない』って言っているという話を聞いてしまったんです…」とのこと。
まさかの状況に私も驚きを隠せませんでした。
あんなに仲の良かったお二人なのに、新郎様一体何があったんだろう…。
「とにかく新郎様に話を聞いてみなければ!」
そう思った私は後日新郎様にお電話をしてみました。
するとこれもまた驚きの返答が…。
「新婦のことが嫌いになったわけじゃありません。
結婚式の準備を進めるうちに俺は本当に幸せにできるのだろうかって不安になってきて…。
気づいたら自信がなくなっていたんです。」
とのこと。
確かに、結婚式はケジメとして今までお世話になった方々をお呼びして感謝と決意をお伝えする場所というイメージが強いですし、実際にそういった意義があるのは確かです。
そのことからプレッシャーを感じマリッジブルーになる男性は少なくありません。
しかしそんなことでおふたりの愛がなくなってしまうのは、本末転倒!
そこからおふたりで話し合いをして頂くことをお願いし続け、その後どうなったのかかが分からぬまま最終お打合せの日を迎えました。
結婚式準備は「結婚生活のリハーサル」
最終お打合せの日。
新郎様が「Yちゃん(新婦)、本当にごめんなさい。ちゃんと向き合います。結婚式もします。」とお話をなさってくださったのです。
その時までまだ仲直りできていなかったのでしょう。
それを聞いた新婦様は安心感からか泣き出されました。
私も号泣です!(笑)
そんな新郎様にどんな経緯でお気持ちに整理がついたのか伺ってみました。
「今までは自分のことだけ考えていればよかったけど、これからは新婦を育ててくれた親や周りの人たちのことも全部一人で背負わなきゃいけないんだって思ったら、そんなの無理だって自信なくしてました。
でも一人で背負うんじゃないんですよね。
新婦とふたりで一緒に頑張っていけばいいんだって思ったら、逆に今は新婦に一人で準備全部やらせてる自分が情けなくて申し訳なくなって、同時に感謝の気持ちでいっぱいになって。
そしたらしっかりしなきゃって覚悟に変わっていったんです。」
とのこと。
この新郎様のお言葉で、私も気づかされました。
これからふたりで創っていく新たな人生をスタートさせるための、ちょっとしたリハーサルのようなもの、それが結婚式の準備なのではないかと。
その当時はなんとなくしか理解できていませんでしたが、私自身も近々結婚式を控えてい始めた今、すごく理解できるようになりました。
結婚準備はお互いに向き合って進めるもの
結婚式の準備でお金のこと、親のこと、今までの人との付き合い方を、初めて真剣にふたりで考え、一緒に向き合って進めていかなければなりません。
そうすることで、お互いの本当の価値観や考え方を知り、理解し合えるようになり、恋愛から夫婦・家族になっていくのではないかと思います。
実際に結婚式を挙げたカップルとそうでないカップルの離婚率では大きな差があり、離婚歴がある男女の約8割が結婚式を挙げていないというデータもよく目にします。
だからこそ、元ウェディングプランナー&プレ花嫁として多くの恋する女性に伝えたいこと。
それは「結婚式準備は大変だからこそ意味がある!」ということです。
結婚式を挙げるかどうか迷っているそこのあなた!
あなたが決めた人とならきっと乗り越えられるはず!
大変かもしれないけれど、自分と相手を信じて是非結婚式を挙げることを、今一度前向きに考えてみてくださいね。