なし婚系カップルに告ぐ。人生で最高に感動できる瞬間を逃したくなければ結婚式をしよう

本当はあまりよくないかもしれないのですが、結構泣いてます（笑）。
私も司会をしながら心から「お二人が幸せになれ！」と思いながら、感動の場面に立ち会うと自然涙が出てきてしまうんですよね。

これまでいろんな結婚式の司会をさせていただいた中で、あまりに感動してボロボロ泣いてしまった結婚式があります。

数年前に私が司会をさせていただいた新郎新婦様のお話ですが、ご新郎様と親御様が家庭の事情により長い間疎遠になってたんですね。結婚式をすることになり、親御様を結婚式に呼ぶかどうかすごく迷われていらっしゃいました。でも一生に一度のことだから……ということで結婚式にご招待されました。披露宴中も私から新郎様に「親御様と一緒にお写真どうですか？」とお声かけしてもあまりいい顔をされず、せっかく同じ場所にいることができているのに、何もしてあげられないことに少し悔しさもありました。

ところが、披露宴終盤に入り結びの挨拶のときに、これまで長く親御様と離れていた時期の思いや、ずっと言いたかったけれど言えなかった言葉、謝りたかったけど謝れなかった思いなどを全部素直にお話されていて、最後は新郎様と親御様とが抱き合われたんですね。親御様も「本当によかったね。おめでとう。」とご新郎様にお声かけをされていらっしゃいました。その瞬間に立ち会えたときには、もう涙が止まらなかったですね。司会者冥利につきるなぁと感じました。会場の皆さんも涙流されていらっしゃいました。それってやっぱり結婚式を挙げたからこそ。2人が感動するだけじゃなくて、お二人にとって大切な方との絆を深めてくれる、結婚式ってすごいなって思いますね。

そうですね。結婚式が終わってから私宛にメールをくださいました。「両親を呼んで自分の気持ちをちゃんと伝えることができたのも、加藤さんのおかげです。これからも色んな人を幸せにしてあげてください」って書いてくださったメールを見たときには、「ああ、もう、本当に司会者でよかったな」と。これからも頑張ろう、と思いましたね。

披露宴って本当に魅力がたくさん詰まっていて、一言じゃ言い表せないですね。
結婚式ってパワーがあるので、いつも思ってないことも素直に言えてしまうものです。近くで見ていてわかります。お二人にとって大切な皆様が1つの場所に集まれるのは、いろいろ考えても結婚式だけです。結婚式に向けての準備中は、お仕事をしながらだったり、お2人の意見が合わずけんかになったりと大変な面もあると思います。だからこそ、迎えた結婚式はその苦労が「感動」になってかえってくるんですよね。

いろいろあって迎えた結婚式ですが、結びの時に輝いている新郎新婦様がほとんどです。色んな感情を持っていらっしゃって、最初に出会ったころよりも一回り大きく、目標に向かって歩んでいくようなスタートラインに立つことができた、という姿に見えます。また結婚式がなかったら得られなかった幸せや、伝えられなかった思いなどたくさんあります。これはどんな新郎新婦様も皆さん同じです。2人だけじゃなくゲストの皆様にもよかったねって言ってもらえてゲストからいい披露宴だったねって言われたことが嬉しかったっていう新郎新婦様もたくさんいらっしゃいます。だからこそ結婚式はどんな形でも挙げていただきたいですね。