30年近く生きていれば、誰しもが一度は経験したことがあるのではないかと思います。恋人がいるのに好きな人ができてしまった状態に悩んだことを。もしかしたら今、この記事を読んでいるあなたも悩んでいる人の一人かもしれませんね。今回は、そんなあなたの悩みにお答えしたいと思います。
ポイントその1:自分の気持ちを責めないこと
「誰かを好きになる」という行為はごく自然なものです。生きていればお腹が減り眠くもなるのと同じで、生理現象の一つとしてカウントして良いものでしょう。というのも「好きになる」のはロジックではなく、本能の部分、つまりあなたの意志でコントロールできない感情なのです。
少し専門的な話になりますが、人は恋をすると、腹側被蓋野(ふくそくひがいや)と呼ばれる場所でA10細胞という細胞が活発化します。この腹側被蓋野は、爬虫類脳とも呼ばれ欲望に関する領域で、論理的思考や感情処理よりもさらに奥深くにある分野なのです。
ですから、自分に大好きな恋人がいるにもかかわらず、他の人を好きになること自体は、決して悪いことではなく、不可抗力だと思った方が良いでしょう。「私って浮気性な女なのかしら」と自分を責める必要はありません。
ポイントその2:欲望は抑制できないが、行動は抑制できる
とはいえ、「欲望は抑えられないから浮気してもしょうがないよね」という理屈にはなりません。そんなことを許してしまったら世の中は犯罪だらけになってしまい、秩序もへったくれもなくなってしまいます。
先ほど、恋愛感情は論理のコントロール外にあると申しましたが、その恋愛感情を行動に起こすかどうかは、論理でコントロールできる範囲なのです。確かに、脳科学の見地からも「恋は盲目」、恋している間は判断力が鈍りやすいという主張もあります(*1)が、完全にアンコントローラブルなことではないのです。
その衝動的な恋の感情を実際に移させないようにするためには、好きになった人のことをどう考えるか、よりも今お付き合いをしている人をどう考えるか、に頭を使った方が冷静な判断ができます。
(*1)GIGAZINEより
ポイントその3:今の恋人と別れるデメリットを考えてみる
人は飽きる生き物です。手に入れるのにあれだけ苦労したものでも、一度手に入ってしまうと、その状態に慣れてしまい、その存在のありがたさを忘れてしまうものです。なるほど、新しく好きになった人とお付き合いするのも一つの選択肢です。しかし、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
今お付き合いしている人と別れたら、どんなデメリットがあるだろう?
- 彼が提供してくれていたものって何だろう?
- それを今失うとしたら、それは私にとってどれだけの悪影響があるだろう?
- 新しく好きになった人は、それを補える人なのだろうか?
- そもそも新しく好きになった人と付き合える保証があるのか?
- 身勝手な別れ方をしたとして、周囲からの信用は下がらないだろうか?
- ロジカルな私は、身勝手な私に負けてしまうのだろうか?
- そんな私のまま、果たして幸せを得ることができるのだろうか?
ありとあらゆるシュミレーションをしてみてください。今、お付き合いしている人とお別れして得られるかもしれないものと、失うかもしれないものを天秤にかけてみてください。
得られるものが多いなら、思い切って新しい恋にチャレンジしても良いでしょう。明らかに失うものの方が多いなら、その欲望に従うのはやめておいた方がいいと思います。
どちらかというと、新しい人を好きになってしまった時は、今の恋人の良さを再確認するチャンスだと捉えた方が、その感情を整理するときに役立つのではないかと思います。まずは、一旦、深呼吸。行動するのはその後からでも遅くはありませんよ!