主婦のみなさん、毎日お疲れ様です。お金の知識や管理について、自信はありますか?主婦のみなさんのお金に関する知見がそのまま家計に反映されるのではないでしょうか。今回、主婦のみなさんに知っておいていただきたいお金に関する知識をご紹介しますので、参考にしてください。
『デキる』主婦を目指そう!~お金編①~
ライフプランシートをつくろう
ライフプランシートとは、何年後に○○したい!という夢や目標を立て、それにはいくらかかるのかを表に書き込んだものです。何年後にいくら必要になるのかが明確になるので、具体的な資金計画が立てやすくなります。夢も広がるので、楽しい作業です。
家計簿をつけよう
ライフプランシートを作成したあとは、家計簿をつけましょう。家計簿は苦手という人もいるかもしれません。意外と真面目な人ほど、挫折してしまう傾向があります。家計簿の目的は、「つける」ことではなく、「把握する」ことなので、1円や50円、計算が合わなくても気にする必要はないのです。家計簿をつけるのが苦手という人にオススメしているのが、レシート家計簿です。
レシート家計簿とは
買い物でもらったレシートを保管しておき、集計するだけの簡単な家計簿術です。
・レシートの発行日と発光元だけを家計簿に転記
・カードや口座から引き落としているものは明細(通帳)で確認して転記
・費用別(食費や日用雑貨など)に分けない
たったこれだけでOKです!この方法だと、「これは、どの費用に入れるべきか」といったことで悩む必要がないのでわずらわしさが減り、
家計簿をつける時間も短縮できます。
生活費の目安
それぞれの項目において、手取りの何%が適切なのかを記載しています。
家賃
どんなに高くても、手取りの30%にしましょう。
食事
10%程度に抑えましょう。食べ盛りの子供がいる場合は15%を目安にしましょう。
貯蓄
最低でも10%は貯蓄へまわしましょう。共働きなら30%以上目標にしてもいいかもしれません。
趣味・交際費
10%以下におさえましょう。他の費目が厳しくなったときに削りやすいのはここです。
臨時出費
10~15%におさえましょう。冠婚葬祭や帰省費、医療費などをさします。
マイホームについて
結婚と同時に考えるのは、マイホームではないでしょうか。非常に大きな買い物なので、重要なポイントをおさえておきましょう。
そもそもマイホームを購入しますか?
マイホームは、人生の中でもとても高額な買い物になると思いますので、購入の有無を慎重に進めた方がよいでしょう。
マイホームと賃貸の特徴をまとめましたので、参考にしてください。
[持ち家(マイホーム)]
・老後、家賃の心配がない
・リフォームしやすい
・賃貸に比べ、家の構造が丈夫なことが多い
・住宅ローンに縛られる
・住み替えがしにくい
[賃貸]
・住み替えがしやすい
・住宅ローンに縛られない
・老後の家賃負担
・リフォームしにくい
それぞれメリット・デメリットがありますので、しっかり見比べて、判断しましょう。
購入額の目安は、手取りの20~25%
マイホームの購入は、生涯年収(手取り)の20~25%を目安にしてください。できれば、20%に抑えるとよいでしょう。
マイホーム購入時の費用について
マイホーム購入時には、物件の費用の他に、諸費用がかかります。
・不動産取得税
・印紙税
・登録免許税
・司法書士登録費用
・仲介手数料(仲介の場合)
・融資手数料や保証料などの住宅ローン借り入れの際かかる費用
結構かかりますね......。物件価格の5〜10%程度を想定しておいてください。
年収と年収負担額から求めた金融機関から「借りられる金額」の目安
金利3%・返済期間35年と考えた場合、
年収/年収負担率 | 15% | 20% | 25% |
400万 | 1300万円 | 1730万円 | 2170万円 |
500万 | 1620万円 | 2170万円 | 2710万円 |
600万 | 1950万円 | 2600万円 | 3250万円 |
700万 | 2270万円 | 3030万円 | 3790万円 |
800万 | 2600万円 | 3460万円 | 4330万円 |
この借りられる金額に頭金を足した金額が自分の買える物件価格の目安です。
借りられる金額はあくまで目安であり、金融機関によっては、もっと貸してくれるかもしれません。
例えば、年収500万で、年収負担率が20%の場合は、2170万円です。頭金500万を用意すれば、2670万円の物件が買えるということになります。
どこでお金を借りるの?
主な住宅ローンの機関をご紹介します。
■フラット35
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携しておこないます。最長35年の長期固定金利で、購入金額の全額を借りることができ、金利は、金融機関によって異なります。長期優良住宅の場合は、最長50年の長期固定金利「フラット50」の利用も可能です。
■民間融資
銀行や生命保険会社、JA、住宅ローン専門会社などがおこないます。借りられる金額、金利は機関によって異なります。
■財形住宅融資
財形貯蓄1年以上、残高50万円以上あるのが条件です。財形貯蓄残高の10倍まで融資可能で、金利は5年ごとに見直しされます。
どこで借りるか選ぶ基準
⑴金利だけで選ばない
お金を金融機関に借りるときは、金利をとられます。そのタイプは、次の3つにわかれます。
■固定金利
完済まで金利が変わらないので、返済計画が立てやすいです。低金利時にオススメです。
■変動金利
固定金利よりも金利が低いです。ただし、通常年に2回、金利の見直しがあります。(毎月返済額見直しは5年ごと)
そのため、返済計画が非常に立てにくく、金利上昇のリスクを伴います。
■固定金利選択型
固定期間終了後、変動金利か固定金利を選択します。固定期間が短いほど、金利は低く、固定期間終了後の返済計画が立てにくいです。
短期間で返せる人は、金利の安い時期に変動金利にして、すぐ返済するのがいいかもしれませんし、長期間での返済を考えていて、金利の上昇が怖い場合は、10年以上の固定金利にするのがよいかもしれません。
⑵借りる際の諸経費をチェック
借りる際に、「事務手数料」「保証料」「団体信用生命保険料」「繰上返済手数料」などの諸経費がかかります。金融機関や時期、借入金額によって、諸経費が異なりますので、しっかり見比べるようにしましょう。
⑶将来のライフスタイルに合ったローンを選ぶ
夫の稼ぎだけでローンを組むのが一般的になってります。しかし、妻の稼ぎがあったり、子供をつくる予定がない場合は、2人の稼ぎでローンを組むことも検討してみてはいかがでしょうか。妻が専業主婦なのか、働くのかによってもローンの組み方は大きく変わってくるかと思います。
両親からの援助も検討の余地アリかも
年間110万円までであれば、非課税で贈与できます。110万円を超える場合は、相続時精算課税制度を利用しましょう。
■相続時精算課税制度
2500万円までであれば、非課税で贈与できる制度です。ただし、両親が亡くなって、遺産を相続する場合は、「遺産額+住宅購入時に援助してもらった額」に相続税が発生するので、要注意です。
援助が難しければ、両親や知人に借りるのもアリかも
お金を援助してもらうのが、ハードルが高い場合は、金融機関以外借りるという手もあります。両親や知人に借りるときには、以下の点に気をつけてください。
⑴借用書は必ず作成する
借金した金額・目的・返済期間・金利・返済方法・借りた日と借り主と貸し主、それぞれの署名・押印が明記してある書類を作成してください。
⑵返済の証明ができる返済方法で
返済している証明がしやすいように、振込返済にして、通帳に明細を残すのがベストです。手渡しなどで返済をする場合は、領収書を毎回発行してもらうなどの工夫をするようにしましょう。
⑶一般的な金利を目安に設定
たとえ、親や仲のいい知人に借りるとしても、無利子はタブーです。金融機関が打ち出している金利を目安にしましょう。
⑷返済期間は貸し主の年齢も考えて
たとえば、「80歳の親に35年で返済する契約」は日本人の平均寿命からして無理がありますよね?年齢を考慮した返済プランを組みましょう。
住宅購入後にもお金はかかるんです
住宅を購入すると、いろんなお金がかかってくるんです......。
■固定資産税
土地や建物を所有している人に毎年かかる税金です。税額は住んでいる地域や物件によって異なりますので、確認しておきましょう。
■都市計画税
市街化区域内の土地や建物を所有している人に毎年かかる税金です。固定資産税と合わせて支払います。こちらも金額を確認しておきましょう。
■団体信用生命保険料
フラット35の場合は、毎年かかります。ただし任意加入なので、途中で脱退することもできます。金額は借入金の0.3%程度で、年々支払額は減ります。
■マンション⇒維持管理費・修繕積立金、一戸建て⇒十数年後にメンテナンス代
マンションは、毎月、維持管理費・修繕積立金を支払うところが多いです。維持管理費が1~2万円で、修繕積立金は、5000~1万5千円が目安です。一戸建ての場合は、自分たちで、外壁や屋根などのメンテナンスを行なうことになります。
お金の知識を増やして、家計に潤いを!
ここまで、主婦として知っておきたいお金の知識をご紹介してきましたが、いかがでしたか。ベテラン主婦のみなさんは、すでに知っている・できている項目も多いかもしれません。これから主婦になるみなさんは、是非、チェックしておいてください!知識があればあるほど、家計の無駄を省くことができますよ!専門用語も多く、嫌になる気持ちもわかりますが、家計のために食らいつきましょう!
[参考書籍]
この記事は、以下の書籍を参考に、執筆しております。
[入江久絵さん プロフィール]
高校生までは「便せんに絵を描く人になること」が将来の夢だったが、
手に職を…という思いからシステム系の専門学校へ進み、一時はプログラマーとして働く。
結婚を機に退職。その後、イラストレーターとしての活動を開始。本著がデビュー作となる。
性格:楽天家・末っ子気質・小心者
好きなもの:お絵かき・山・鶏・石鹸・健康そうなもの
[結婚一年生ホームページ]
http://www.sanctuarybooks.jp/kekkon/author.html
[入江さんホームページ]
http://poorly.hacca.jp/