浮気の原因がバレる最大の要因とも言われるライン。彼氏のラインを盗み見たら、他の女性と遊びに行っていたり、なにやら楽しげな会話が続いているのを発見してしまった彼女。
当然彼女は「これ、どういうこと!?」と彼氏を追求し、彼氏は「ただの友達だよー」という苦しい言い訳をするという修羅場を迎えるわけです。これはもう完全に彼氏が悪いですよねー、浮気してたんだから。
でもちょっと待ってください。彼氏のラインを盗み見た彼女には、なんの罪もなかったのでしょうか。
原告:彼女の主張「でも浮気してなかったらなにもなかったじゃないですか」
ええ、言いたいことはわかるのです。「ラインを盗み見たのは確かに悪かったけど、彼が浮気をしていなければ、追求することもなく平和に終わったんですよ」という主張ですよね。
では彼女がなぜそもそもラインを盗み見たのか? それは“恋人のことを信用していなかったから”ですよね。彼氏が浮気をしていようがいまいが、事実彼氏は“プライバシーを侵害された”と言えます。
そういうと今度は、彼女側の意見として「でも恋人なんだから、プライバシーも共有できるはず。やましいところがなければ胸を張って見せられるはずじゃん」という主張をする人がいらっしゃいます。
被告:彼氏の主張「信用してもらえていない状態が寂しかった」
しかし、よく考えてみてほしいのです。なぜ彼氏が浮気をしてしまったのか? もしかしたらそんな「恋人同士にプライバシーもクソもない」という彼女の態度が窮屈だったのではないでしょうか。
また彼女の“恋人のことを信用していない”という姿勢が、日々の言動によって彼氏に伝わり「あぁ、俺は信用されてないんだなぁ」という気持ちを起こさせ、別の女性に気持ちを移すことになってしまったのではないでしょうか。
彼氏は「そういう俺のことを信用していない普段からの態度が気に食わなくて、他の女性が魅力的に映ったんだよ」という主張をしたかったのではないかと思うのです。
判決:裁判長「喧嘩両成敗です!」
確かに浮気をしていた彼氏の罪は重いものです。それは不貞の間違いない事実ですから。でも、その浮気の原因になったのが、彼女の普段の彼氏への接し方だったとしたら?
どんなに親しい間柄であろうと、他人はどこまでいっても他人です。特に恋人は他人から家族になる存在ですから、“もともと他人だった”事実を忘れてしまいがちになります。
間違っても誤解してはいけないことは、個人のプライバシーを侵害する権利は、親にも親友にも恋人にも、誰にもない、ということです。プライバシーは本人の意志を持って公開されるべきもので、他人から公開を強制していいものではないのです。
そういう意味では彼女にも非があったとするべきではないでしょうか。そもそもお互いが信頼しあっていたらラインを盗み見ることもなかったですしね。