披露宴と2次会の中間である1.5次会とは、どのようなものなのでしょうか?
また、どのような違いがあるのか、それぞれと比べて考えてみましょう。
目次
1.5次会とは
1.5次会とは、披露宴と2次会の中間であり、それぞれの良さを併せもったバーティーのスタイルを指します。
披露宴ほど豪華でかしこまった雰囲気ではなく、2次会ほどくだけた雰囲気でもなく、これといった決まりが特にないため、主催となる新郎新婦が好む1.5次会を自由に作り出すことができます。
結婚式場よりもレストランやカフェなどを会場とし、招待客は親しい友人を中心に、カジュアルな雰囲気で行われることが多いです。
披露宴や2次会とは何が違うの?
1.5次会が披露宴や2次会と大きく異なる点は、招待客の会費でしょう。
結婚式や披露宴は、親族や上司などが多く招待され、かしこまった雰囲気で行われ、招待客はご祝儀をもって参加するのが通例です。
友人であれば30,000円を包むのが一般的でしょう。
逆に2次会は会費制が多く、新郎新婦の友人が主催となって、披露宴へ招待できなかった同僚や友人を招いて賑やかに行われます。
地域や年代、性別によっても相場が異なりますが、2次会の会費は5,000円から8,000円程度が一般的です。
1.5次会はこれらの中間に近い、10,000円から15,000円程度の会費制で行われることが多く、招待客にかかる負担を少なくし、披露宴に近いパーティーへ来てもらおうとする意図が強くあります。
どんな人向け? 1.5次会が選ばれる理由
以前は海外挙式を行った新郎新婦が国内で披露宴の代わりに1.5次会を行うケースが多くみられましたが、最近では費用面から1.5次会が多く選ばれています。
新郎新婦の出身が遠く離れており、それぞれの地元で披露宴を行うには費用がかかりすぎてしまう場合や、披露宴を行うには多額の費用がかかるため、その余裕がない場合も1.5次会が多く選ばれます。
パーティースタイルによって異なりますが、1.5次会の会費は15,000円前後が相場のため、披露宴ほど招待客に負担をかけず、披露宴に近いパーティーを行える点が魅力です。
また、この会費で1.5次会にかかる費用の多くを賄えるために、新郎新婦にも負担が少なくなります。
他にも、披露宴と比べて準備期間が少ない点から、共働きなどで時間が割けない場合や、出産を間近に控えた新郎新婦にも向いていると言えます。
費用や期間といった制約だけでなく、望む内容を盛り込むことができる自由なスタイルであることから、人前式などの挙式を取り入れ、1.5次会のみで済ませるなど、新郎新婦の主義によって選ばれるケースも多くあります。
1.5次会の会費・予算
予算の目安は?
招待客数と料理のスタイルによって大きく予算が異なります。
プラン例と目安の費用を提示している会場が多くありますが、それ以外にも、衣装代や移動費などの費用もかかります。
提示されている費用は、招待客から頂くご祝儀や会費を差し引く前の金額であり、新郎新婦の自己負担額ではありませんが、事前に会場や依頼業者へ費用を納めなければならない場合もあります。
全額でなくても、契約金や前払金といった形で事前に支払うのが通例です。
また、プロの演奏家や司会者を派遣してもらう場合は、前払いとなることが多いようです。
プラン・スタイルによる予算の違い
予算の違いに大きく影響を与えるのが、料理の提供方法です。
フォーマルな1.5次会で選ばれることが多い着席式の場合、招待客80名で300万円程度が目安になります。
会場を結婚式場よりも安価なレストランなどにし、会費制であれば引き出物を出さないなど、通常の披露宴よりは費用を抑えて行うことができます。
親しい友人を中心にした、2次会に近いカジュアルな1.5次会で選ばれることが多い立食式の場合は、招待客80名で140万円程度が目安とされています。
レストランやカフェなどで行われることが多く、料理よりもお酒などの飲み物を中心に提供する場合は、これよりも費用が抑えられることがあります。
また、年配の人にはあまり馴染みがないナイトウェディングといったスタイルもあり、中には自己負担金がなくても1.5次会をプランニングするサービスを行っている業者もあるようです。
他にも、プランニングされていないスタイルを独自に考えて作り上げるなど、新郎新婦のアイディア次第で予算が異なってくるようです。
ゲストの会費はどうする?
1.5次会には主に「会費制」と「ご祝儀制」の2つのスタイルがあります。
会費制の場合はパーティースタイルによって目安となる金額が異なります。
提供される料理がフルコースで着席式であれば15,000円以上、ビュッフェや大皿の料理で、着席式または立食式であれば7,000円から15,000円が会費制では一般的な目安とされています。
招待状の会費額からこの目安金額を参考に、招待客が料理のスタイルを推し量って身なりを整える場合もあるほど、一般的な金額として周知されているようです。
ご祝儀制では、包む金額は基本的に披露宴と同じとされています。
両親や上司などを招待し、披露宴に近いフォーマルな1.5次会としたい場合では、ご祝儀制が多く選ばれています。
ご祝儀制の場合は引き出物を用意したり、料理も見合ったものを出したりする必要がありますが、披露宴相応のパーティーが行えるため、招待客の満足度も高くなるでしょう。
1.5次会の会場
1.5次会の会場も様々ですが、招待する人数によっては会場が限られてきます。
招待客数が多いのに会場が狭かったり、会場が広いのに招待客数が少なかったりすることがないよう、会場側が提示している目安の定員もよく参考にしましょう。
専門会場(結婚式場)
結婚式専門に作られているため、環境はもちろん、提供されるサービスにも安心して任せることができるでしょう。
また、よく用いられる音響設備や必要機材などが揃っているのも魅力です。
レストラン・カフェ
パーティーの内容はもちろん、料理の良し悪しも招待客の印象に強く残ります。
1.5次会用のプランを用意しているレストランも増えつつあり、事前に試食ができる場合もあります。
前後に他の食事会があったり、食事時を外した時間帯だったりし、食事よりもお酒などの飲み物がメインになる場合は、カフェで行うこともできます。
一般的に、レストランよりもカフェの方が費用を抑えられる傾向にあります。
ホテル
多人数でフォーマルな1.5次会になる場合は、ホテルの式場がよく選ばれています。
1.5次会や披露宴だけでなく、様々なパーティーで多人数を収容できる環境と体制があるため、招待客が不便に感じることは少ないでしょう。
ただし、早い時期の予約が必要であることが多いため、準備期間も長めに見ておく必要があります。
カラオケ
数は多くありませんが、パーティー用に作られたカラオケ店でも行われています。
音響設備はもちろん整っているため、映像を流したり、BGMも良質な音で流したりすることができます。
パーティー用のカラオケルームを備えているお店は、こだわった料理を提供している場合が多く、カジュアルな1.5次会を望む新郎新婦に選ばれています。
しかし、会場の特性上、多人数の受け入れは難しいため、招待客は少人数になります。
1.5次会の料理
披露宴のように着席してコース料理をサーブしてもらうスタイルとビュッフェスタイルに大きく分かれます。
上司や年配の方、お子様や妊娠中の方が多い場合はコース料理が選ばれることが多く、友人中心の場合は、立食形式のビュッフェであるケースも多いです。
ゲストの顔ぶれとどんな雰囲気の会にしたいのかで判断するのがいいでしょう。
コース料理
親族や上司なども招待する場合は、披露宴に近いフォーマルな1.5次会となることが多く、料理も着席式で提供されるコース料理が多く選ばれています。
座ってゆっくり食事とパーティーを楽しんでもらえることと、年配の人や妊娠中の人がいる場合も安心できます。
料理内容を招待客の好みや、予算に応じて選べる場合があるため、会場となるレストランなど相談するようにしましょう。
ビュッフェスタイル
ビュッフェスタイルには着席式と立食式があります。
1.5次会でよく選ばれているのが、席は用意してあり、料理は招待客がそれぞれ取りにいく着席式です。
または、テーブルごとに大皿で提供される場合もあります。
立食式は、半数程度の招待客が座ることができるようになっている会場が多いようですが、親しい友人と2次会に近い1.5次会となる場合によく選ばれています。
お酒などの飲み物をメインにする場合も、立食式のビュッフェスタイルが多く選ばれています。
1.5次会の招待客
招待客数は新郎新婦合わせての人数となるため、単純に考えてその半数が新郎と新婦がそれぞれ招待できる人数になります。
招待客の顔ぶれによって、1.5次会の雰囲気が全く異なるため、招待する範囲をじっくり考える必要があります。
ゲストの範囲はどこまで?
1.5次会は特にこれといった決まりがないため、招待する範囲にも定めはありません。
お世話になっている人や、学生時代の友人、職場の同僚や取引先の人も対象になります。
新郎新婦が望むスタイルによって、両親や兄弟・姉妹の身内だけの少人数や、呼びたい友人全てを招待し、100人を超える多人数になる1.5次会もあります。
両親や親族は?
両親や親族を招待する場合、披露宴に近いフォーマルな1.5次会になる傾向があります。
新郎新婦の両親だけで4名、兄弟・姉妹や親族を含めるとそれぞれ10名から15名程度にあることが多いため、30名くらいの少人数で行われる場合は、おおむね親族のみの1.5次会であると言えます。
年配の人ほど1.5次会にまだ馴染みがないため、友人と含めて招待する場合は、事前にパーティーの趣旨を説明するなどの配慮が必要でしょう。
会社の上司は?
両親や親族を招待する時と同様に、会社の上司を招待する場合も、披露宴に近いフォーマルな1.5次会になる傾向があります。
バランスを考慮すれば、新郎新婦ともに上司を招待すべきですが、そもそも上司がいない場合もあるため、一概には言えません。
披露宴と同様に、1.5次会は結婚したことを報告し、伴侶となる人を紹介する場でもあるため、上司を招待するかしないかは、新郎新婦により様々です。
1.5次会の演出
海外挙式の映像
海外で挙式をし、国内で1.5次会を行う場合は、挙式の様子を撮影し、DVDなどで映像を流すと良いでしょう。
もし映像が動画でなくても、写真をスライドショーのように音楽をつけて流すだけでも、挙式の様子が伝わります。
挙式に参加できなかった招待客にとって、より感動が深まるでしょう。
プロの演奏家による生演奏
友人や知人が余興で演奏をする場合もありますが、歓談時間中などにプロの演奏家がBGMとして生演奏をする演出も人気です。
フォーマルであればクラシック、カジュアルであればジャズなど、会場によって演奏曲を変えることで、雰囲気づくりにもなります。
ホテルなどの会場側で用意してくれるサービスもありますが、会場によっては演奏自体ができない場合もありますので、手配する前に必ず確認しましょう。
全員参加のクイズ大会
2次会に近い1.5次会であれば、全員参加型のクイズも良い演出になります。
景品の有無にかかわらず、新郎新婦にまつわるクイズであれば、招待客に楽しんでもらいながら新郎新婦の紹介をすることができます。
1.5次会の服装
新郎新婦の服装
1.5次会に挙式を取り入れる場合は、新婦はしっかりとしたウェディングドレスで、新郎も結婚式と同等のモーニングなどが良いでしょう。
会場や料理の提供方法によっても異なりますが、招待客と距離が近い1.5次会が多いため、新郎新婦が会場内を歩き回る場面も多くなります。
動きやすさも考慮し、丈が少し短めのドレスが選ばれることが多いようです。
ゲストの服装
披露宴ほどフォーマルではありませんが、1.5次会のスタイルによっては披露宴と同等の服装が良い場合もあります。
基本的には披露宴と変わらず、Tシャツやサンダル、デニムパンツなどのカジュアル過ぎる服装や、白一色のみの服装などは避け、フォーマルをカジュアルダウンさせた服装が良いとされています。
カジュアルダウンの度合いはパーティーのスタイルによって異なるため、新郎新婦へ確認するのも良いでしょう。
1.5次会は、新郎新婦だけでなく、招待客と作り上げるものと言われています。
一生に一度となる大切な日が、大切な人たちと過ごす素敵な一日となるようにしたいものですね。