厚生労働省のデータによれば、離婚率は年々上昇し、1975年には約11万件だった離婚件数は1996年には20万件を超えました。
このようにもはや珍しいものではない離婚ですが、その後再婚する人の平均年齢はどれくらいなのでしょうか。
一般的に結婚には適齢期があるとされていますが、再婚にも適齢期やリミットはあるのでしょうか?
目次
データから見る再婚の平均婚姻年齢
厚生労働省は再婚の平均婚姻年数の調査も行なっています。
男性側が再婚・女性側が再婚のケースに加え、男女ともに再婚のときの平均婚姻年数を、昭和50年と平成27年で比べてみましょう。
まず夫が再婚・妻が初婚の場合です。
昭和50年には夫の平均婚姻年齢は36.1歳・妻が30.4歳でしたが、平成27年には夫が39.6歳・妻が32.9歳と、それぞれ約3歳上がっています。
次に妻が再婚で夫が初婚の場合です。
昭和50年には夫の平均婚姻年齢は29.6歳・妻が30.0歳でしたが、平成27年には夫が35.9歳・妻が36.0歳と、その数値は6歳もの開きが出ています。
一方で、夫と妻ともに再婚の場合は、夫が40.4歳から46.5歳、妻が36.2歳から42.7歳となっており、こちらも6歳ほど平均年齢が上がりました。
ちなみに夫と妻がともに初婚の場合は、夫が26.9歳から30.7歳、妻が24.4歳から29.0歳へと、こちらも平均年齢が上昇しています。
どのケースも、平均婚姻年齢が上がっているのが特徴ですね。
(参考資料)
平成 28 年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況(3)平均婚姻年齢及び年齢差
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/konin16/dl/gaikyo.pdf
平成 28 年(2016)人口動態統計の年間推計 人口動態総覧の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei16/dl/2016suikei.pdf
年代別再婚のメリット・デメリット
再婚に関する平均婚姻年齢が上がっていることがわかりましたが、例えば20代での再婚と40代での再婚であれば、それぞれ特徴も違えばメリットやデメリットも違います。
20代で再婚のメリット・デメリット
20代は若く、平成27年では初婚の平均年齢にも満たない年代となっています。
20代では結婚していない人が多いため、男性も女性も出会いも多く、再婚しやすい年代と言えます。
また、妊娠や出産も無理なくできる年齢でもあり、初婚に失敗したとしてもやり直しがききやすいところが大きなメリットです。
一方で、経済的な基盤ができていない・再婚相手も20代の場合、両親や周りの人が相手がバツイチであることに抵抗を示す可能性が高いなどの点はデメリットかもしれません。
30代で再婚のメリット・デメリット
30代は結婚にも抵抗がない人が多い上、再婚後の妊娠や出産も予定できることから、再婚後の人生設計が堅実に立てやすい世代です。
20代と同じく比較的出会いも多いため、これから再婚相手を探すという場合でも30代は動きやすい世代と言えます。
一方で、連れ子再婚の場合は再婚相手との間に次女や次男が生まれ、やや家族関係が複雑化しやすいというデメリットが考えられます。
また、自分の感情よりも子供と再婚相手との相性も再婚に影響することも。
子供の存在が大きい点はデメリットというよりも、30代の再婚としての特徴と言えるでしょう。
40代で再婚のメリット・デメリット
40代での再婚は、諦めずに妊娠・出産を考える人と、子供のことは人生設計に入れずに夫婦二人でこれからの人生を歩んでいくという人に二極化しやすい世代です。
また、再婚する年齢としては40代が最も多く、データからは再婚しやすい世代と見ることもできます。
40代の再婚では、妊娠や出産を想定せず「これから新しい家族を作る」という責任から解放されている人も多いため、他の世代よりもパートナーを選ぶときの自由度が高い点もメリットと言えるでしょう。
一方で、世帯を持って落ち着いている人も多い40代は、他の世代に比べて出会い自体が少ない点がデメリットです。
50代で再婚のメリット・デメリット
50代の再婚は、他の世代と大きく状況が異なります。
子供がいたとしても、すでに成人して自分の家庭を持っているという人も多く、子供と再婚相手の相性や子供の心情をあまり考慮に入れずにパートナーを選びやすのが特徴です。
一方で、すでに人生の価値観や生活スタイルが確立している人同士の再婚になりやすいため、共同生活を始めた時にストレスが溜まりがちになるというデメリットが考えられます。
再婚するのに年齢は関係ある?
年代別に再婚のメリット・デメリットは異なります。
一般的に再婚に適した年齢があるというよりも、自分が再婚してどんな家庭を築いていきたいのか、どんなことを実現したいのかによって、再婚に適した年齢が変わると考えるのが自然かもしれません。
再婚後も妊娠や出産を諦めたくないのであれば、遅くとも40代までには再婚しておきたいと考えるでしょう。
一方で、結婚はしばらくいいと感じていたり、本当に気の合うパートナーをゆっくり見つけたいというのであれば、再婚が晩婚になることはデメリットではないでしょう。
再婚の平均年齢は状況によって異なります。
また、それぞれの年代で再婚のメリットやデメリットは異なるため、あとあと後悔しないためにも、自分がどんな再婚をしたいのか考えておくといいかもしれませんね。