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結婚式の余興の大定番:プロフィールムービー
結婚式の余興で定番なのがプロフィールムービーです。プロフィールムービーとは、新郎新婦の生い立ちを写真や映像で紹介する「生い立ち映像」のことです。新郎新婦が生まれてから、出会い、結婚に至るまでの思い出をBGMにのせて、列席のゲストに面白おかしく、時には感動させるように紹介します。
結婚式の冒頭や、新婦のお色直しの時間帯に流すことが多いようです。
思い出の詰まった映像だからこそ、大事に作りたいところですよね。しかし、プロフィールムービーの製作には技術的な要素もあり、失敗してしまうことも。
ここでは、失敗しないプロフィールムービーの作り方をご紹介します。
プロフィールムービーに必要な3点セット
プロフィールムービーは、主に思い出の写真をBGMに乗せてスライドショーのような形で流していきます。そんな訳で、まずは素材となる写真、BGM、テロップ原稿の準備をします。素材が集まれば、あとはパソコンの動画編集ソフトで編集作業という運びになります。編集作業は、技術的スキルが必要とされるので、業者に頼むか、自作するかの別れどころです。
こんな風にしたい! まずは、テーマ決め
写真やBGM選びの前に、まずどんなプロフィールムービーにするかの方向性を決めます。そうすると、数多くある思い出の写真やBGMから、どれが今回のプロフィールムービーに相応しいかが見えてきます。時間の節約にもなりますよね。いきなりテーマと言われてもピンと来ないと思うので、まずはざっくりとテーマを決めてしまいましょう。
・しっとりした雰囲気で感動させたい
・何かの番組のパロディ風にして、会場を笑わせたい
・上品でスタイリッシュな感じにしたい
・明るく楽しいポップな感じにしたい……etc.
プロフィールムービーは二人の個性が出るところです。決め方にルールはないので、二人で自分たちをどのようにゲストに紹介したいかを話し合って、決めてください。
二人の軌跡を振り返る写真を集める
次は、プロフィールムービーに入れる写真集めです。実家のアルバム、パソコン、スマホなど、色々なところに散らばっている写真をかき集めます。誕生、学生、社会人と、節目の記念写真があると生い立ちの紹介がスムーズになります。新郎新婦のそれぞれの生い立ち紹介が終わったら、二人が出会って結婚に至るまでの軌跡を写した写真を集めます。写真を集めるときのポイントは、二人だけの写真ばかりではなく、列席のゲストが一緒に写っている写真を選ぶことです。そうすることで、自己満ではない、ゲストに感謝を表す素晴らしい映像になります。
選ぶ写真の枚数は、全体で45~60枚ぐらいがベストです。新郎新婦で写真の枚数のバランスが偏らないように配慮しましょう。
・新郎の生い立ち15~20枚
・新婦の生い立ち15~20枚
・二人の出会い 15~20枚
均等に分けると、時間配分がしやすく、映像も見やすくなりますよ。
二人の思い出BGMが映像をさらに盛り上げる
映像にのせるBGMは、二人の思い出の曲にすると感動もひとしおです。
プロフィールムービーの最適な尺は7分程度です。これ以上長くなると、お酒の入ったゲストには長く感じてしまい、途中でダレてしまいます。そこで、
1~3曲ほど選びましょう。選んだ曲を尺に合わせて、カットし、繋ぎます。
選ぶときは、プロフィールムービーのテーマにあった曲かどうかで見極めましょう。あとは、新郎の生い立ち編で流す新郎の思い出の曲、新婦の生い立ち編で流す新婦の思い出の曲、二人の出会い編で流す二人の思い出の曲という形で構成を考えると選曲がうまくいきます。
二人の個性が光るテロップ原稿を考える
写真とBGMが決まったら、写真の状況やバックストーリーを簡潔に説明するテロップ原稿を考えます。このテロップ原稿で、プロフィールムービーの方向性が決定づけられます。簡単な文章のようで、一番頭を使う難しい作業です。
テロップ原稿を考えるときは、それぞれのテロップがストーリーとして成立するようにします。また、いつ、どこで、誰が(誰と)、何をして、どうだったか……を1行で書くと、スッキリして読みやすいテロップになります。
例えば、「2000年、誕生」ではなく、「2000年、○○家に次男として誕生。兄にいたずらをされる日々でした」とすると、その人の人柄が出て、とても感情移入しやすくなりますよ。
ここが大事! 編集作業
写真、BGM、テロップ原稿が決まったら、すべての素材を一つにまとめる編集作業が待っています。とてもテクニカルで、難しい作業です。
ここは、プロの業者に任せる方が間違いありません。業者に頼むとなると、気になるのが費用ですよね。業者によって費用はバラバラですが、3~8万円ほどのようです。値段はそれなりにしますが、プロが編集を行うので、仕上がりはそれなりのものがあります。
そんなにお金をかけたくないという人には、自作するという手もあります。Windowsだったらムービーメーカー、MacだったらiMovieという動画編集ソフトが標準搭載されています。これらの動画ソフトでも十分に作成することが可能です。もう少しプロっぽく作りたいのであれば、AdobeやFinal cutなどの動画編集ソフトが家電量販店に売っています。自作する場合のコストは、どれくらいのクオリティーを求めるかと、今どんな編集用の機材を持っているかによって、かなり変わります。自作する場合に必要な機材は、スキャナー、パソコン、動画編集ソフト、DVDです。機材がなく一から始めようとすると、業者に頼むより高くつく可能性があるので注意が必要です。
いつ頃から取り掛かればいいの?
準備は早くから始められるなら、早くから始めるに越したことはありません。まず、写真集めの段階ですが、幼い頃の写真などは実家にあることがほとんどだと思います。実家が遠方にある人は、早めに実家に写真を取りに行く必要があります。写真やBGMの選別、テロップ原稿の作成は、それほど時間がかからないと思います。問題は、編集です。自作する場合は、まず編集機材に慣れる作業が必要でしょう。結婚式の準備に追われながらの作業で、中々、思うように時間が取れないことも。なので、1~2か月を編集作業の時間として見積もっておいた方が賢明です。トータルで式の3カ月前くらいから製作を始めるといいと思います。
業者に頼む場合は、だいたい式の1カ月前までに素材の提出を求められます。その後は、業者に任せ、出来上がったものに修正の注文を数回入れて、完成という流れになります。
プロフィールムービーでありがちなトラブルとは?
出来上がったプロフィールムービーをDVDに焼き、あとは当日に式で上映という時に起こってしまいがちなトラブルがいくつかあります。
まずは、自作したり、式場の提携でない業者に頼んだりしたプロフィールムービーには、持ち込み料が発生します。プロジェクターのレンタル代なども含めて、50,000~100,000円ほどかかります。上映をする場合は、初めにその旨を式場に伝えておきましょう。
また、使っているBGMによってはJASRACなどに曲の許諾申請料を支払う必要があります。もし支払っていない場合、式場から上映拒否をされることもあります。1曲あたり、3,000~5,000円ほどなので、忘れずに支払っておきましょう。
自作で編集するときに気をつけたいのが、DVDへの出力形式。パソコンで再生はできるけど、DVDプレイヤーでは再生できない……なんてことがよくあります。必ずDVDプレイヤーで再生できるように、出力方式を変更しましょう。
式場のスクリーンサイズ間違いもあります。現在は16:9サイズがスタンダードですが、式場によっては4:3サイズのスクリーンのところもあります。上映する映像の画面サイズと、スクリーンの画面サイズが違っているとみっともないですよね。
プロフィールムービーでさらなる思い出を
結婚式の準備で忙しい中作った映像は、きっとかけがえのない思い出に変わります。素材になる写真を探していると思い出を振り返ることもでき、それもまたいい思い出です。
一度始めると凝りだしてキリがないですが、ゲストに喜んでもらえる素敵なプロフィールムービーを作ってみてください。