結婚を考えたり、同棲しはじめたり、または付き合いはじめたりすると、「もっと、彼氏らしいとこ見せないと」「妻らしくしないと」など、「らしさ」を求めてしまいます。
今回は、この「らしさ」を求めないほうがいい理由について、書いていきたいとおもいます。
目次
みんな肩書きに振り回されてる、「親」とか「子供」とか「夫」とか「妻」とか
突然ですが、みなさんはこの言葉を聞いて、どのように感じましたか? 「あ、わかる!」と、ピンときた方は、この先を読みすすめる必要はないかもしれません。逆に「よく意味がわからない」「なんかひっかかるものがある」「自分のことを言われている気がする」そんな方は、この続きを読んでいただけたら幸いです。
夫という肩書き、妻という肩書き
この「みんな肩書きに振り回されてる、「親」とか「子供」とか「夫」とか「妻」とか」という言葉。誰の言葉かといえば、あの美輪明宏さんの言葉なのです。さて、ここでいう「肩書き」ってどういうことでしょうか? 普通、肩書きというと「部長」とか「公務員」とか職業や役職のことですよね。
美輪明宏さんによれば、「親」とか、「子供」とか、「夫」とか、「妻」とかもすべて「肩書き」だそうです。たしかに言われてみれば、「部長」が会社内の役職であるように、「夫」「妻」も家庭内での役職、つまり「肩書き」と呼べるかもしれません。
先生らしい先生が、いい先生でしたか?
すこし話は変わりますが、ここでちょっと、みなさんの学生時代の先生を思い出してみてください。好きな先生、嫌いな先生、いろんな先生がいたと思います。では、あなたにとって「いい先生」って、どんな先生でしたか?
私が、とっても好きだった先生は、いい意味で「先生らしくない」先生でした。なんというか自然体で生徒と一緒にいて、なにより人間味がありました。とても生徒に人気の先生でした。
ところで、先生というのも、ある意味「肩書き」ですよね。この先生という肩書きを振り回してる先生は、かなり嫌われていました。「先生のいうことなんだから、いうことを聞きなさい!」と、上からだったり、偉そうだったり。
みなさんが、好きだった先生はどのような先生でしたか?
妻らしくとか夫らしくとか、「らしさ」を求めない方がいい理由
相手が求めていることが見えなくなる
「らしさ」を求めると、相手が求めていることが見えなくなってしまいます。
たとえば、「もっと男らしくなろう」と決意した方がいるとします。そう思って、筋トレを始める人もいるかもしれませんし、ファッションを変える人もいるかもしれません。または、デートプランなどをしっかり立てるようになるかもしれません。
「男らしく」なるための努力をして、変わろうと思いますよね。でも、すこし考えてみて欲しいのですが、その努力による変化は相手にとって嬉しい変化なのでしょうか。もちろん、嬉しい変化になる場合もあるかもしれませんし、努力してくれる姿が嬉しいと感じる方もいるかもしれません。
ただ、「そういうことじゃなんだよね」とパートナーから思われている場合も結構あります。これは、「◯◯らしさ」を求めて、「相手が見えなくなっているから」です。「らしさ」を求めると、どうしても自分の中の理想像に近づこうとしてしまいます。それをどんどんやってしまうと、相手の中の理想像や求めていることと離れてしまいます。
相手に見返りを求めてしまう
「らしさ」を求めると、相手にも見返りを求めてしまう。「私は、こんなにやっているのに、旦那が全然何もやってくれない」という悩みの声をよく聞きます。
これって「私が“妻らしく”しているんだから、あなたも“夫らしく”してよ」ということだと思います。実は、「◯◯らしく」なろうとしている人は、他の人にも「らしさ」を求めています。そもそも、「◯◯らしさ」って人それぞれ違いますよね。
その人それぞれ違う「夫らしさ」や「妻らしさ」、または「彼氏らしさ」を他の人にもめてしまいすぎると……お互いに不満が多くなってきてしまいます。
自然体でいられなくなる
最後の理由です。「らしさ」を求めてしまうと、なにより、自然体ではなくなってしまいます。
先生の話に戻すと「先生らしく」しようとしている先生は、なんか無理してて不自然だったように思いませんか? 同じように、「もっと妻らしく」「彼氏らしく」「男らしく」……と頑張りすぎてしまうと、どんどん自然体でいれなくなってしまいます。
「妻らしく」「夫らしく」いれることが幸せですか? 一緒にいるときに「あなたらしく」いられることが、一番の幸せですよね。
「ありがとう!」が一番の褒め言葉。
ここまで書いてきて「じゃあ、努力する必要がないの?」そう思った方もいるかもしれません。そんなことはありません。
自分磨きや自分の成長を考えることは、パートナーにもいい影響を与えます。ただ、相手のために「◯◯らしさ」を求める努力は、いまあげた理由の通り、あまりおすすめできません。では、どんな努力が大切なのでしょうか。
家庭生活も、恋愛も相手があって成り立つものです。相手の方、パートナーの方から「ありがとう!」と言われるためには、どうしたらいいか。自分ではなく相手の方を軸において考えると、きっとうまくいくはずですよ。