「結婚式は感動の涙があって当たり前」、「感動の涙があるから結婚式はいいものになる」という考えが皆さんの中にもあるかもしれません。
ですが、果たして本当に「感動の涙」が必要なのでしょうか?
私が実際に参列した結婚式で、「感動の涙」ではなく、「笑いが絶えない」結婚式で大満足だったものがあります。
感動は「涙するもの」だけではない
結婚式は感動の涙がつきもの……という印象を持っている人も多いのではないでしょうか?
私も「感動しない結婚式はつまらない」と思っていました。
私が会社の同僚の結婚式に参列した時の話です。
同僚は、いつも笑いの絶えない、祭り男というイメージの人で、結婚式のテーマも「夏祭り」でした。各テーブルの装花は金魚鉢がモチーフにされていたり、ウェルカムドリンクはラムネ、2人のプロフィールが印字されたうちわが配られたりと、祭りムード一色。
結婚式が始まってからも、固いスピーチではなくユーモアある面白いお話や、友人からは「友人卒業式」と題した、友人しか知らないちょっと恥ずかしい笑えるエピソードの紹介、私たち同僚からのサプライズ余興は、上司が歌い、踊り、最後は主役の同僚が神輿(みこし)で担がれ大暴れなど笑いが絶えない内容でした。
最後まで涙を流すことなく、終始大声で笑いっぱなしの結婚式。
今までに参列をしたことのないタイプの結婚式でしたが、私たち会社の人間も、友人からも「もう一回この結婚式やってほしいくらい楽しかった!」「とても面白かった!」という声が絶えませんでした。
結婚式は”非日常空間”
結婚式中、イベントごとでももちろんですが、新郎新婦とのお話や、昔懐かしの人たちとの会話など終始笑いっぱなしで、笑い疲れをしてしまうほど。
涙を流すような演出はほとんどありませんでしたが、大満足。
涙を流す感動の時も胸がいっぱいになり、大満足ですが、笑いが絶えない結婚式も同じように胸がいっぱいになる感覚を知りました。
どうして、こんなに胸がいっぱいになるほど満足をしたのか、紐解いてみると、一つは“非日常に近い空間にいる”ことに答えはあるような気がします。
日々生活をしていると、楽しいことばかりではなく、何かしら苦労や辛いことを乗り越えながら過ごすことに。ですが、結婚式の瞬間だけは、そのことをすべて忘れ、幸せがたくさん溢れる場所で、声を出して笑い、終始笑顔でいることは、日常ではあまりない場面ではないでしょうか。
結婚式を行うにあたり、大事にすべきことは“非日常の空間”を作ること。また、結婚式での非日常の空間は特別なことをせずとも、みんなが集まれば勝手に出来上がっていくものですね。
結婚式でもっとも素晴らしい言葉「もう一回行きたい!」
結婚式では「おめでとう!」、「幸せになってね」などがよく飛び交う言葉。
「ドレス姿キレイだね!」「ダイエット超頑張ったじゃん!」など容姿をほめる言葉なども、ゲストから言われてうれしい言葉の一つではないでしょうか。
ですが、今回の結婚式では、「今日みたいな結婚式をもう一回してほしい!」「2次会に行く予定なかったけど、2次会も絶対楽しくなるから行こうかな」など、結婚式をもう一回してほしいという声が多く聞こえました。
本当に楽しかった、素敵だったと心から思ったときに、「もう一回」となるもの。
だからこそ、ゲスト全員が本当に大満足をしてくれたと実感できる言葉をもらった新郎新婦は、「ほかのどんな言葉よりも一番うれしい言葉だった」と話していました。
新郎新婦の立場からすると、自分たちのことをほめてもらうことよりも、自分たちのために集まってくれたゲストが楽しんでくれたのか、結婚式に来てよかったと思ってくれたのかが一番気になるところ。この先、長い人生の中で新郎新婦と長く付き合っていく人も多くいます。だからこそ、失礼がないようにと気にかけているのです。
そんな人たちから、「もう一回結婚式をしてほしい」を言われたとき、そこには感動の涙が流れるかもしれませんね。
“お代わりをしたくなる”結婚式をしよう
結婚式には感動がなければならない、涙があふれる場所でないと、いい結婚式にはならないという型にはまった内容ではなく、お2人らしさと、ゲスト同士のつながり、笑いがたくさん溢れる結婚式も最高な結婚式なのです。
お2人の結婚式が「もう一回してほしい!」であふれる結婚式になるといいですね。