さぁ、いよいよもうすぐ結婚式。会場へ荷物搬入をする新郎新婦様、ただ荷物を詰め込んで運ぼうとしていませんか。
実は、そのただ詰め込んだ荷物を、実際に結婚式間近に会場スタッフが紐解いた際、アクシデントが起こることがあります。よく起こるアクシデントの中でも特に多いのは、「席札」にまつわるもの。
今日は、結婚式準備を行う、式場スタッフとして「裏方のあるある話」をご紹介します。新郎新婦様に気をつけていただきたいことも記載しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
席札が紛失する
新郎新婦様が持ち込まれる席札は、会社関係者、友人、親族などのグループごとにまとまっているものが多いです。また、出席者名簿から席札を作成された場合、あいうえお順に並んでいる場合もあります。結婚式場のスタッフは、持ち込まれたそれらを事前にチェックをするわけですが、その際、あまりにも名前がバラバラに並んでいる場合、アクシデントが発生しやすいのです。
この場合、席札をすべて広げてテーブル別に分ける作業や、席ごとに並び変える作業を行います。大切な席札ですから、もちろん丁寧に扱います。しかしながら、それでもあってはならないことですが、紛失したり、並べ変えている間に折れ曲がったりしてしまうことがあります。
このようなことがないように、席札は、テーブルごとにまとめておきましょう。さらに、円卓であれば、右回り(もしくは左回り)に並べ、長テーブルであれば席順に並べるなどして、席札がすぐに並べられる状態にしておくのがベストです。
テーブル別で席の順番に沿って並んでいる方がスムーズですし、置き間違いのリスク、紛失や破損のリスクはかなり減ります。
別人のところに席札が……
席札のデザインも増えてきて、「ゲストの方の名前」を漢字表記ではなく、アルファベット表記でされる方も多いです。そんな時に、危険なのは、席札の置き間違い。席札を並べる際に、見慣れた漢字表記であれば、置き間違いが少ないのですが、アルファベット表記だったために、置き間違えられてしまった、というケースがあります。また、「Hanako.Y」などのようにフルネームを書かないものもこのようなアクシデントが発生しやすいもの。アルファベット表記の席札を搬入する際には、誰にでもわかるように付箋で漢字表記をつけるのがベストです。
せっかくのおしゃれデザインが台無しに……
席札を手作りされる方も増えてきて、最近では、凝ったデザインやオリジナルのデザインのものもよく見かけるようになりました。リボンに名前を印刷したものや、葉っぱや木の実に名前を記載したものなど、素材やディティールで世界観を表現したい方も増えてきています。
だからこそ、スタッフは、「この席札はどこにどの向きで置くのが正解?」と悩むものが多いのも正直なところ。
例えば、わかりやすいのは、コップに蝶々が止まっているようなデザインのもの。これは、コップの上に乗っていて立体感があり、またその繊細さがおしゃれさを際立たせるデザインです。これを直接お皿の上に置いてしまうと、普通の二つ折りの席札と代わり映えしないものになってしまいます。
また、同じデザインの席札でも、テープルの奥におくのが、手前におくのか、ナフキンの上におくのか、シルバーナイフやフォークを包むようにしておくのか、などの置き方によって、その見え方は変わってきます。
自分がイメージする置き方がある場合は、必ず事前に担当プランナーに伝えるか、搬入時にイメージ写真を添付して、誰にでもわかるような状態にしておきましょう。
見知らぬ席札が並んでいた!
結婚式当日に、新郎新婦様が見たこともない席札が会場に並んでいた、というケースがあります。ネットで注文し、デザインを確認して、会場に直接搬入してもらったため、現物を自分たちでは一度も確認しないままだった、とのこと。こちらのお客様は、印刷会社の手違いで別のデザインが印刷されて届いていました。ネット等で外注した場合でも、必ず事前に現物を確認するようにしましょう。「席札」という商品の特徴上、一つ一つオリジナルで作られているので、名前の印刷ミスや1枚足りない、などのミスがある場合も少なくありません。外注する場合でも、少し余裕を持って早めに自宅に納品し、必ず自分で確認するようにしましょう。どうしても難しい場合は、事前にデザインを担当プランナーにも共有しておくと、万が一何かあっても、早期発見できる可能性がありますよ。