みなさんは「音楽」の持つ、絶大な影響力を感じたことがありますか?
その場の「雰囲気」「空気感」を作るのに、音楽の力は欠かせません!
音楽と同じく「披露宴の空気を作る司会者」だからこそ知る「BGMの選び方のコツ」を紹介していきます。
目次
BGMの重要性・役割
BGMを選ぶ前に知っておいていただきたいのは、BGMの重要性と役割です。
正直‥誰かの結婚式に列席して「何の音楽がかかっていたか」は覚えていないと思います。
でも。想像してください。
今からロマンチックに「プロポーズ」をかましてやろう!!
そう意気込んでいる時に、バックで「超絶ハイテンションな曲」がかかっていたら。
どう頑張っても「ロマンチック」にはなりません。
飲み会でみんなの爆笑をかっさらって「なんて面白い人!!」と思わせよう。
そう張り切っている時に、バックで「癒されるオルゴール」が流れていたら。
大声で騒ぐには気が引けます。
例え音楽に耳を傾けていなくとも、音楽は「場の雰囲気」を作ってしまうのですね。
そこで。
結婚式のBGMを、「新郎新婦が選べる」理由を考えます。
「BGMを選んでもらう」=「どういう空気」を作りたいのか、新郎新婦に選んでもらっている。ということです。
ちなみにですが‥
シーンにそぐわない曲がかかっていると、司会者は大変やりづらいです(笑)
「ここで、この人いじってほしいんですよ~」と「いじりネタ」を提供してくれて、私自身も「スゴク盛り上がりそう!」と意気込んで行ったのに‥。まごうことなきバラードがかかると‥テンションの持っていき方の難易度が爆発的に上がります。
選曲は本当に重要!成功のカギを握る。と言っても過言ではないくらいです。
シーン別「BGMの選び方のコツ」
「成功のカギを握る」とまで言われてしまうと‥選曲に悩んでしまいますよね。
矛盾しますが、考えすぎる必要はありません(笑)
基本的には、好きなアーティスト・好きな曲を選べばOKです。(著作権は気を付けてくださいね!)
オススメの選曲方法は、
- 使いたい曲をたくさん書き出す
- その中から、シーンに合いそうな曲を選ぶ です。
新郎新婦が楽しくなければ本末転倒。
思い入れもない・好きでもない曲を無理して選ぶ必要はありません!
最初に言った通り「何の音楽がかかっていたか」なんて、よっぽど印象深い曲でない限りゲストは覚えていません。
シーンと合っているか。作りたいイメージと合っているか。そこが重要なポイントです。
シーン①迎賓
迎賓は、挙式が結び、披露宴開始までの10分くらいの歓談時間のことです。
「披露宴会場に足を踏み入れる瞬間」であり「新郎新婦の入場待ち」ということですね!
- ゲストが披露宴会場に入る瞬間、どんな気持ちになってほしいか
- どんな雰囲気で、待ち時間を過ごしてほしいか
- どんなテンションで、自分たちを迎え入れてほしいか を考えて選曲しましょう!
「これから披露宴がスタート」する訳ですから‥
ここで厳かな曲がかかっていれば、ゲストの背筋はピンと伸びます。
比較的にラフな音楽がかかっていれば、ゲストは迎賓の時間も和やかに過ごします。
シーン②新郎新婦入場
説明するまでもなく「主役の登場」です!
どんなテンションで入場したいか・迎え入れてほしいかを考えて選曲しましょう。
- どんなテンションで入場したいか・迎え入れてほしいか
- 複数回「入場」シーンがある場合はメリハリも考えよう
- 「拍手」「手拍子」をしやすい曲がオススメ
「お色直しの再入場」がある場合は、シーンに「差」があった方がより引き立ちます。
1回目は「明るい曲」、2回目は「しっとりした曲」といったメリハリですね!
2回とも「明るい曲」が良い!という方も「1回目は爽快感のある明るさ」「2回目はハイテンションな明るさ」など、ちょっと工夫をしてみると入場シーンが引き立ちます。
また、入場では「拍手」や「手拍子」のしやすさも重要なポイント。
入場してから、新郎新婦はお席(高砂・メインテーブル)まで歩いていく時間がありますよね!そ
の間中、ゲストに「拍手」や「手拍子」を続けていてほしいのです。
そして。1回目の入場は、新郎新婦が緊張します。
お酒も入ってないですしね。個人的には「明るい曲」の方が、気持ちも楽なんじゃないかなぁ~と思います。
シーン③乾杯
大切なゲストから「乾杯のご発声」をいただきますが、ゲストの「乾杯!」の掛け声と共にBGMがかかります。
直前までは、お祝いのスピーチをしてくれていますので「無音」であることが多いです。
乾杯の掛け声と共に、お食事もスタートしますので「はじまり」を意識して選曲しましょう!
- これから「祝宴」が始まる!という明るい曲がピッタリ!
- イントロが強い曲 or サビが明るい曲がオススメ
「乾杯!」の掛け声と共にかかるので‥曲のド頭が弱いと「あれ?」と拍子抜けしてしまいます。
イントロから明るい曲を選ぶか、サビから曲をかけるとシーンと合いますよ!
シーン④ケーキ入刀
披露宴でのシャッターチャンスがケーキ入刀!実は、ケーキ入刀こそ音楽によって印象がかなり変わります。
- どんなシーンにしたいか
- 歓談曲との「メリハリ」も必要
- ケーキのデザインと合っているかも念頭に
ケーキ入刀は、明るい曲もバラードもピッタリ!「どんなシーンにしたいか」が顕著に表れます。
1つの見せ場になるので「歓談曲」から「音楽が切り替わった」ことが伝わると「今から見せ場だよ~!」というワクワク感も高まります。
また、「ケーキのデザインありき」で曲を選ぶのもGOODです。
ケーキが野球テイストなのに、サッカーを連想する音楽がかかると違和感がすごいですよね‥(笑)
シーン⑤中座
お色直しをするために、披露宴会場から退場するシーンが「新婦中座」「新郎中座」です。多くは「エスコート者」を指名して、ゲストの誰かと一緒に退場をします。
「誰か」と一緒に退場する が1番のポイントになるシーン。
- エスコート者との退場を、どんなひと時にしたいか
- エスコート者との思い出の曲・好きな曲
- エスコート者に伝えたい想い などを考えて選曲すると、より素敵なシーンになります。
両親や兄弟、祖父母にエスコートをお願いすることが多い中座のシーン。司会者からも「なぜこの方を指名されたのか」を伝えることが多いです。
そのバックで、「自分の好きな曲」「感謝が伝わる曲」がかかると、エスコート者は嬉しいです。
「昔、家族で出掛ける時によく車内でかかっていた曲」がかかると‥当時の思い出も脳裏に蘇ってきます。
シーン⑥お色直しの再入場
再入場の頃には、会場の空気も温まっています。拍手しやすいとかは考えなくてもOK。
1回目の入場とは違った「見せ場」を届けましょう。
ここで、もっと「こだわりたい」方に‥。司会者ならではの意見を1つ。
※本当にこだわりたい方だけ考えてみてください!
音楽がかかり始めて、どこで入場してくるか。をイメージしてみてください。
例えば、ド定番の結婚式ソング「結婚行進曲」。
「パパパパーン」が何度も続き‥新郎新婦の入場は「now and forever~♪」の歌い出しと同時であることが多いです。
つまり、1番「良いタイミング」で入場してくるんですね!
この「良いタイミング」が明確な曲は、とっても入場向きな曲です。
逆に、「良いタイミング」がわかりにくい・全然こない・もしくは無い曲(単調な曲)は、あまり入場向きな曲ではありません。
入場して来る、来る、来る、来る‥キター!!って、わかりやすいくらいが丁度良いです。
シーン⑦花嫁の手紙
楽しい披露宴も結びの時間が近づいてきました。ラストを飾るのはやっぱり「花嫁の手紙」。
ここでは「お手紙の内容」が主役ですから、BGMは「シーンの立役者」です。
- オルゴールやピアノなど、歌声が入っていない曲がオススメ
- 歌声が入っている場合は、洋楽or男性アーティストの方が良い
「日本語の歌声」が聞こえてくると、どうしても「歌詞」も耳に入ってきてしまいます。
女性アーティストの場合は、声の高さも近いので、お手紙の内容が聞こえづらくなってしまう恐れもあります。
1番のオススメは、オルゴールやピアノなど、歌声の入っていないBGMです。
「歌詞」を聞いてほしい歌がある!という場合は、次の「花束贈呈」で使いましょう!
シーン⑧花束贈呈
お手紙を読んだら、「花束」や「記念品」など「感謝のプレゼント」を両親に渡します。
もちろん、「感謝の気持ち」「ありがとう」が伝わる曲がピッタリですね!
両親の結婚式で使った曲なども合います。
「お父さん・お母さんみたいな、仲のいい夫婦になるね!」という想いが伝わります。
そして‥シーンにこだわりたい方は、「サビまでの秒数」を気にしてみるのも手です。
これは、司会者が気にしているポイントなだけですが‥「ちょうどサビで贈呈する」と大変に素敵なシーンになります。
ド頭からサビで始まる曲は、次のサビが来るまで2分を超える場合が多いです。
手紙を読み終えてから、花束を渡すまでにそんなに時間はかかりません。
1分~1分30秒くらいでサビが来ると、司会者はとっても嬉しい!(笑)
より感動的なシーンにしたい方は、サビまでの秒数も気にしてみてくださいね!
シーン⑨新郎新婦退場
これから「幸せな家庭を築いていきます!」という前向きな曲がピッタリです。
退場の直前には「新郎の挨拶」があり、BGMは無音の状態になっています。
新郎の挨拶が終わると会場は拍手に包まれ、拍手が鳴りやみかけたタイミングで「退場曲」がかかります。
そこから司会者の退場コメントが入り、新郎新婦の退場となりますが‥
退場の瞬間は「盛大な拍手の中」進みたいですよね!?
「サビだけ明るい曲」だと、サビまでの間が寂しいです。比較的に「最初の方から明るい曲」が退場曲向きになります。
また、退場口の場所も重要なポイント。
「挨拶をした場所」から「退場口」までの距離がすぐ近くの場合は、退場曲は長い間かかりません。
すぐ真後ろに退場口がある場合は、サビから始まる曲が良いですね!
最後に‥
この曲ってシーンに合っているかな?と不安な場合は、式場のスタッフに相談してみましょう!
でも。BGMに関わらず「決めるのは新郎新婦」です。
「シーンに合っているか」も重要ですが「どんなシーンを作りたいか」を考えれば、おのずと答えは出てくるはず!
BGMを選ぶのは大変かもしれませんが‥ぜひ「楽しんで」選曲してもらえると嬉しいです!