似ているようで全く異なる“恋愛”と“結婚”。結婚は大変だとか、自由が無くなるとか言われているけれど、実際あまりピンと来ないという人も多いかもしれません。実は、様々な面で違いがあるのです。しっかり責任を持って自分が選んだパートナーと結婚するためにも、違いを知ることはとても大切なことだと言えます。具体的に“恋愛”と“結婚”にはどんな違いがあるのでしょうか。
法律的な権利義務が発生する
大きな違いとしては、法律的な権利義務が発生することが挙げられます。今まではお互いが納得していれば、会いたい時に会うだけで、自分たちにかかるお金は自分たちのものでした。しかし一度入籍すると、収入は二人のものになります。生活費は双方が負担するか、一方が負担する代わりに一方が家事を提供するなどバランスをとらなければなりません。
そして、どちらか一方が死亡した場合は、配偶者や子供に故人の遺産が相続されます。何らかの事情があって別れる時も、交際期間中のように簡単に離れられず、離婚届を出して縁を切らなければなりません。さらに、別れる時には財産分与として婚姻後の財産を労働力に応じて分割したり、離婚の原因がある時には慰謝料を支払うなどのやり取りも生じます。
親戚付き合いが始まる
法的な内容だけでなく、実際の生活も大きく異なります。恋愛の時には一対一でお互いが気に入ればよかったものが、結婚となると家同士の繋がりになります。付き合いが無かった相手の両親や兄弟、親戚とも結婚を期に交流を持たなければなりません。さらに、結婚して夫婦になると、冠婚葬祭の席に参加することも必要になります。
嫌な所も受け入れる心が必要
今までは、相手に嫌な所が見えてもしばらく距離を置くという事ができました。しかし、結婚した場合は基本的に一緒に暮らし、けんかになった時でも目の届く範囲で生活しなければなりません。
そのため、付き合っている時には相手のいい所ばかり見えていても、結婚すると悪い所にばかり目が向くようになることもあるのです。些細なけんかがきっかけで険悪な関係になることも珍しくありません。
同棲を経ずに結婚して初めて一緒に生活するカップルは特に、ある程度忍耐力が必要となるかもしれません。そして、恋愛中は相手の気遣いが特別に思えていたものが、夫婦になると当たり前になることも多くなります。ドキドキ感がなくなるのに比例して、感謝の気持ちも薄れるようでは夫婦の関係が上手くいかなくなるかもしれません。常日頃から、自分を支えてくれる配偶者には感謝を伝えるようにしましょう。
優先順位が変わる
自分自身に対する考え方にも変化が訪れます。付き合っている時、最も大切なのは自分です。しかし新しい家族ができると、一番に愛情を注ぐ対象が子供や配偶者、将来的には孫へと変化します。これを我慢ととるのではなく、大切なものが増えていく幸せと認識できるようになると、幸せな生活を送れるようになるでしょう。
“恋愛”は“結婚”に向けての練習でもある
今回ご紹介した“恋愛”と“結婚”の違い。“恋愛”は“結婚”を控えた練習であると言えます。もちろん、ずっと一緒にいたいと思う人かどうかが結婚を決める上では必要不可欠です。しかし、結婚することで様々な責任が生まれ、二人で乗り越えていけるかどうかも大切なポイントになるのではないでしょうか。ポジティブな意味で“恋愛”と“結婚”の違いを認識していただければ幸いです。