ドレス・演出・アイテム

どれが正解!?男性スタイリストが「新郎衣装の“形”の選び方」を教えます

投稿日:2017年4月29日 更新日:

新婦のドレス選びは、好きなものを好きなように選べば良いですが、新郎衣装に関してはそうはいきません。会社の上司がいたり、新婦の親族がいたり……ゲストにどのように見られるかということを意識し、好みだけではなく「TPO」や「雰囲気」を気にしなければいけません。

そこで今回は、ウェディングドレスサロンに務める男性スタイリストに、「新郎衣装の“形”の選び方」を教えていただきました。ぜひTPOに合わせた衣装を選び、当日安心して結婚式を迎えてくださいね!

“新郎衣装のプロ” ウェディングドレスサロン 男性スタイリスト

人物紹介
杉山 裕章(すぎやま ひろゆき)
bittersweet 男性スタイリスト

現在ドレススタイリスト5年目。前職は外資系アパレルにて、セクションマネージャーを務めていた。そんな中自分自身の結婚式の準備を通して、ウェディングの仕事に幸福度の高さを感じ、結婚式のニか月前にドレススタリストに転職。これまで担当したお客様は約600組。タキシードの提案・接客をし、平日は結婚式場やウェディングプロデュース会社の人とよりお客様に喜んでいただけるプランを作ったり、商談をしたりしている。

新郎衣装の形は大きく分けて6種類

新郎衣装の形は大きく分けて次の6つあります。

タキシード

フロックコート

モーニングコート

テールコート

ディレクターズコート

紋付き袴

しかし「テールコート」「ディレクターズコート」「紋付き袴」を選ばれる方は少なく、基本的に「タキシード」「フロックコート」「モーニングコート」の中から選ばれる新郎様が多いです。
今回は基本的に選ばれることの多い3つの種類に関して紹介しますね。

タキシード

丈の長さはスーツに近く、1番多く選ばれる形です。また、タキシードの襟の形には2種類あります。

ピークドラペル

下襟の先が上向きになっている襟の形です。
最もフォーマルなデザインとされているため、格式を気にされる方や、しっかりとした正装の雰囲気を出したい方におすすめです。
襟の素材は絹か光沢のある素材を使っており、アメリカ由来の洋服となっております。

ショールカラー

肩掛けをかけたような襟の形です。色は黒で、ボタンは1つというのが一般的です。ピークドラペルに比べてインフォーマルな印象を与えるので、カジュアルな雰囲気にしたい方におすすめです。

昔、アメリカ合衆国ニューヨーク州にある「タキシード・パーク」という村で華やかなパーティーをしていたときに、当時のたばこメーカーの御曹司が、寝るときやたばこを吸うときに着る「スモーキングジャケット」を着て参列したことがタキシードの始まりだと言われています。この「スモーキングジャケット」の襟を元にして「ショールカラー」はデザインされています。

フロックコート

タキシードとは異なり、前も後ろも丈が長いのが特徴です。昼間の礼装になるので、ナイトウェディングでは避けた方が良いでしょう。
ヨーロッパで300年程着られていた衣装です。落ち着いた雰囲気を演出できるので、どっしり構えた男性を演出したい新郎様におすすめです。

モーニング

フロックコートの、ジャケットの前の部分を切りとった形の衣装が「モーニング」と呼ばれます。後ろが長くて、前が短いのが特徴です。今はフロックコートよりも「モーニング」を選ばれる方のほうが多いですね。

昔は、城に勤めている人も皆フロックコートを着ていました。その当時は、貴族が朝の日課である乗馬の後、そのまま宮廷に上がれるように、ジャケットを着たまま乗馬をしていました。乗馬の際にジャケットの前が長いと邪魔なので、切り取ったことがモーニングのはじまりといわれています。

年齢によって選ぶ形が異なる

年齢の若い方は、タキシードを選ばれることが多いです。年齢が高くなるにつれて、落ち着いた雰囲気を好むので、フロックコートや、モーニングを選ばれる方もいらっしゃいます。しかし、新郎新婦のお父様が黒のモーニングを選ばれることが多いため、新郎がこの形を選ばれる場合には黒以外のシルバーなどを選ばれると良いと思いますよ。

会場の雰囲気に合わせた衣装選び

■ホテルウェディング

格式高いフロックコートやモーニングを選ばれる方が多いです。お色直し後は、タキシードなどに着替える人も多いですよ。

■レストランウェディング、リゾートウェディング

ノーマルなタキシードで色は明るい雰囲気のシルバーを選ばれる方が多いですね。

■ゲストハウスウェディング

お洒落やトレンド感を大事にされている方が多いので、変わり種のカジュアルで派手な、チェックなどのタキシードを選ばれますね。

■チャペルでの挙式

チャペルでの挙式の場合は、派手な衣装は避けて、カチっとした正装が良いでしょう。衣装以外の小物選びでも、教会式の雰囲気に合わせて、白のチーフやグロープなどをすることが多いです。
また、チャペルでの挙式後の披露宴であれば、着る衣装はカジュアルなものでも全然良いと思いますよ。

スーツを選ぶのはあり?

お客様が望むのであれば、ありだとは思いますが、私個人の意見としては、スーツは現実的すぎて、新婦の華やかで非現実的なウェディングドレスとは相性があまり合わないと思います。新婦が「一生に一度」と思い入れの強い衣装を選ばれているので、男性側もそれに答えてあげたほうが良いと思います。2次会はスーツでも全然良いと思いますけどね!

女性の衣装選びとは異なり、「TPO」や「雰囲気」を気にしなければなりませんが、実際にお越しいただくと楽しんで衣装選びをされる新郎がほとんどです。ぜひお越しいただき、素敵な衣装を見つけてくださいね!

 

【取材協力】
都内を中心に4つのショップを展開するbittersweetは、それぞれに個性が溢れるドレスサロン。NYコレクションのインポートドレスを多数取りそろえる表参道店。トレンドをおさえたカラードレスと豊富なサイズ展開が魅力の新宿店。和装専門の築地店は、都内では稀に見ぬ色打掛や白無垢の品揃え。ホテルグリーンタワー内にある幕張店は、最高のAラインドレスをラインナップしており、他会場で挙式のお客様にも気軽にお越しいただけます。

bittersweet
TEL:03-5363-6635(新宿店)

-ドレス・演出・アイテム
-

Copyright© マリアル | ウェディングメディア , 2024 AllRights Reserved.