結婚式での感動シーンは数あれど、最も感動し涙するのは、花嫁からご両親への感謝の手紙ではないでしょうか?
それまで、ワイワイ、ガヤガヤ楽しい笑い声が響いていた結婚式会場が、シーンと静まりかえり、すべてのゲストが、花嫁の声に聞き入ります。
緊張と感謝感激が入り混じって、声を震わせながら一生懸命に手紙を読み上げるその姿に、誰しも1度は、涙した経験があるのではないでしょうか。
そんな感動を呼ぶ感謝の手紙を読み上げるヒロインが、今回、あなたになるのです。
ご両親の心に響く、感謝の手紙を書いてみましょう。
いつ、どんな状況で書いたらいいのか?
結婚式が近づき、“あ~、もうすぐ私、結婚するんだよな~” “もうすぐ、この家を出るんだよな~”と実感できる頃、そう、結婚式まで、あと1週間を過ぎた頃が、ちょうどいい頃だと思います。
ちなみに、結婚式の前日は、避けた方が良いと思います。結婚式当日の花嫁は、朝早くから忙しいので、前日は、早めにゆっくり休んだ方がいいからです。また、睡眠不足は、お肌に良くないので、化粧のノリも悪くなってしまいます。
では、どんな状況で書いたらいいのでしょうか。
一日の終わり、おやすみ前がおすすめです。今日やることはすべて終え、のんびりとくつろいだ状況で書くと、言葉が浮かびやすく、しかも素直な気持ちで手紙を書けると思います。
何をどう書いたらいいの?
SNSやメールが主流の現在、手紙を書く機会はあまりありませんよね。まして、ご両親へ手紙を書くなんて、なんだか照れくさい気もして、何を書いていいのかわからない人も多いと思います。
花嫁の手紙の例文、文例集は数々ありますが、何より大事なこと、それは、自分の思い出をゆっくり振り返り、自分とご両親が共有できる印象的なエピソードをいくつか書き、自分の言葉で、ご両親に感謝の気持ちを伝えることです。
自分で考え、自分の言葉で手紙を書くことが重要です。
花嫁から両親への感謝の手紙の書き方
花嫁の手紙の構成は、書き出し、エピソード、結びの3構成が一般的です。
中でもエピソード部分は、ボリュームを持ちたいところです。いくつかのエピソードについて書きましょう。手紙全体で、600~800文字くらいで、読み上げるのに2~3分程度が適当な長さです。
まずは、ご両親との思い出を振りかえってみましょう。アルバムがあれば、アルバムを見ながら思い出を振りかえった方が、より気持ちが入りやすいと思います。
心の準備はできましたか。幼い頃、中高生の頃、それぞれの頃の思い出を振りかえり、その頃の気持ちを思い出すことができたらOKです。
さあ、実際に手紙を書いてみましょう。
書き出し
書き出しは、親への感謝の言葉を綴ります。ゲストへお礼を述べてから、親への感謝に入った方が、丁寧で、ゲストへの配慮も感じられて良いと思います。
「本日はお忙しい中、私たち二人のためにお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。」の一言は必要だと思います。
さあ、親へのお礼の言葉です。なんて書きますか。
スタンダードに「お父さん、お母さん、〇〇年間私を育ててくれて、本当にありがとう。」
あやまりパターンで「お父さん、お母さん、いつも心配かけて、ごめんなさい。そんな私をいつも温かく見守ってくれて、ありがとう。」
正直に「普段、手紙なんて書かないから、何を書いていいのかわからないけど、これだけは言いたくて書きました。〇〇年間、本当にありがとう。」
などなど、いろんなパターンがあると思います。自分が伝えたい言葉で、ご両親に感謝の気持ちを届けましょう。
エピソード
アルバムを広げて、昔を思い出してみれば、たくさんのエピソードが出てくると思います。“あのとき、あんなことがあったっけな~” “今考えるとありがたいな~”なんて話が、いくつか浮かんでくることでしょう。それらを書いていけば良いのです。
普段の生活のエピソード
普段の生活の中で感じていたことや、普段の生活の1ページの話です。
お父さんへ「私たちのために、いつも遅くまで仕事をがんばってくれていたのに、休みの日は、いつも私たちと遊んでくれてました。今考えると、大変だったのに、ありがとう。でも、たまにしか会えないお父さんと遊べるのが、とっても嬉しかったよ。」
お母さんへ「いつも、私たちの身の回りの面倒を見てくれてありがとう。あの頃は、親だから当たり前だと思っていたけど、これから、私がやるんだと考えると、本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。特に、高校のとき、朝早くから、毎日作ってくれたお弁当は、大変だったよね?でも、いつも、お母さんのお弁当が楽しみだったよ。」
など、普段の生活の中で、昔は当たり前だと思っていたけど、今考えると“うれしかった“とか、”大変だったんだろうな~“とか、自分が好きだった瞬間の話などを書けばいいのです。
困らせたエピソード
「小さい頃、よく熱をだしていた私をいつも優しく看病してくれたお母さん、“お熱下がったかな~”と、額に当ててくれたお母さんの優しい手をいまだに覚えています。」とか、
「小さい頃、薬を飲むのが苦手だった私に“飲みなさい!飲まないと治らないぞ!”と必死に薬を飲ませようとしたお父さん。本当に困らせたよね?でも、そのおかげで、丈夫に育つことができました。」
など、小さい頃の病気やケガで、親に心配かけたとか、薬を飲むのが苦手で、いつも困らせていたとか、落ち着きがなく、よく迷子になって困らせたなどなど、何かしらあると思います。親が共感できるエピソードが良いですね。
反抗期のエピソード
多かれ少なかれ、親に反抗した時期があったと思います。
「中高生の頃、何もできないのに、生意気なことを言って、お母さんとケンカしたよね。あの頃は、素直になれなくて言えなかったけど、今なら言えます。本当にごめんね、そしてありがとう。」とか、
「訳も分からず、お父さんが苦手になって、ろくに口もきかなくなった時期があったよね?お父さんに、色々ひどいことも言っちゃったのに、それでも、お父さんが、私のこと一番に考えてくれていたこと、わかってたよ。本当にごめんね、そしてありがとう。」
など、反抗期の頃は、素直になれず、謝れなかったことの1つや2つ、思いあたりませんか。
シングルマザー、シングルファーザーならではのエピソード
ご両親お揃いでない方もいらっしゃると思います。
一人でお父さん、お母さんの二役をこなさなくてはいけない、シングルマザー、シングルファーザーの子育ては、より大変なことだと思います。
「小さい頃、“なんで、ウチにはお父さんがいないの?お父さんが欲しい!”と困らせたよね。」とか、
「お父さんが、一生懸命作ってくれたお弁当なのに、ちょっと恥ずかしくて“自分で作るからいいよ!”なんてひどいこと言っちゃったよね。」
など、シングルマザー、シングルファーザーならではのエピソードが、きっとあると思います。
そんなエピソードを書き、「でも、充分、二人分の愛情を感じています。本当にありがとう。」などのように、深い感謝の言葉を添えましょう。
旅立ちの言葉
2~3個のエピソードを書いたら、旅立ちの言葉へと続けます。
「いろんなことがあったけど、今ここに、私が立っていられるのは、お父さん、お母さんのおかげです。私は、今日、〇〇家を旅立ち、〇〇さんと新しい家庭を築いていきます。お父さん、お母さんのように、温かい家庭を築いていきます。今まで本当にありがとうございました。」
などのように、旅立ち、これからの抱負、そして感謝の言葉を綴りましょう。
お酒の飲みすぎや、健康面の心配など、お父さん、お母さんに、何か心配事があれば、
「寂しいからって、お酒を飲みすぎちゃダメだよ。からだに気をつけてね。」
などの一言を加えても良いでしょう。
結び
自分のご両親に旅立ちの言葉を送った後は、新郎のご両親にもひとこと送りましょう。
「お義父さん、お義母さん、何もできない私ですが、今日から〇〇さんと力を合わせて、明るく幸せな家庭を築いていきますので、どうぞよろしくお願いします。」
などのように、“これからよろしくお願いします”の挨拶をしましょう。
さらに、ゲストのみなさんにお礼とお願いをすると、より丁寧ですが、新郎に任せてもOKだと思います。
まとめ
結婚式の花と言っても過言ではない、花嫁の手紙を書くのに大事なこと、それは、自分の歴史を振り返り、ご両親への感謝の気持ちを、自分の言葉で伝えることです。
以前、私が出席した結婚式の中で、印象に残っている花嫁の手紙の1フレーズに、若い花嫁が、涙ながらに「お父さん!大好きだよ!」「お母さん!大好きだよ!」と叫んだことがありました。ストーレートな言葉で、グッときたのを覚えています。
ご両親への、愛情、感謝の気持ちを、自分の言葉で伝えることが大切なのです。
一生の中で、最大の“ありがとう!”を伝えましょう。
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