披露宴ではご祝儀制、2次会では会費制のスタイルが一般的ですが、披露宴と2次会の間である1.5次会では、ご祝儀制のスタイルをとる人もいれば会費制のスタイルをとる人も。
しかし、これから結婚式を挙げる人にとっては、1.5次会はどちらのスタイルにしたらいいのか迷ってしまいますよね。
今回は1.5次会について、ご祝儀制と会費制、それぞれのメリットやデメリットについてまとめました。
目次
ご祝儀制の場合
まずはご祝儀制の場合を見ていきましょう。
ご祝儀制のメリット
ご祝儀制のメリットは、なんといってもゲストからいただける金額が多くなること。
一般的に披露宴のご祝儀は3万円が相場ですが、1.5次会であれそれは変わりません。
一方で会場費や料理代など、1.5次会にかかる費用全体は披露宴に比べて低く抑えられることが多いため、新郎新婦の負担は披露宴に比べて軽くなるというメリットがあります。
ご祝儀制のデメリット
一方でデメリットとしては、1.5次会とはいえ披露宴に準じたランクのパーティーにする必要があることと、ゲストの目がどうしても厳しくなることでしょう。
ご祝儀制にして何万円ものご祝儀をいただくわけなので、立食やビュッフェスタイルは避け、着席でコース料理、できればフリードリンクやウエルカムドリンクを付けるなどの配慮は求められます。
また、お見送りの際にもプチギフトだけではなく、引き出物や引き菓子などを用意しておくことも重要です。
ゲスト側としても、会費制の1.5次会に比べてかなり高い金額を出費するということもあり、どうしてもチェックが厳しくなりがち。
「ご祝儀制なのにこの程度の料理なの?」とか、「まるで2次会みたい」とか、果ては「だったら披露宴をしたらいいのに」など...
辛口なゲストであればそう思われてしまう恐れもあります。
ご祝儀制はどういう場合に適している?
ご祝儀制が適しているのは、披露宴を意識して1.5次会を行う場合です。
どうしても披露宴寄りのグレードを求められますので、披露宴まで格式高くはいかないが、これまでお世話になった人にしっかりと結婚の報告をしたいという人には、ご祝儀制が向いているのではないでしょうか。
また、ゲストに目上の人や年齢層が高めの人が多い場合や、新郎新婦自身が30代オーバーなど、ある程度落ち着いている年齢層である場合にも、ご祝儀制は向いているといえます。
ご祝儀制のプラン例は?
ご祝儀制の場合、一般的な披露宴を参考にしてプランを決めるのがおすすめです。
一般的な披露宴では、新郎新婦の挨拶の後に歓談、余興、新婦のお色直しと余興、歓談、新婦から両親への手紙、新郎父の挨拶、新郎の挨拶と続きますが、基本的にはこのプランをベースにするといいでしょう。
その上で、自分たちがやりたいこと、やらなくてもいいことを取捨選択していくといいかもしれません。
会費制の場合
次に会費制の場合です。
会費制のメリット・デメリットは?
会費制のメリットは、ゲストの費用負担が低く済むこと。
会費制の1.5次会では、会費は1万円前後が相場となっており、2万円になると「高い」と感じるゲストが多いようです。
ゲストの費用負担が低いことは、ゲストに喜ばれる一つのメリットと言えるでしょう。
また、新郎新婦側にとっても費用負担が低く済むのもメリットです。
披露宴であれば何百万円というお金がかかってきますが、会費制であればその何割かの費用で済むことが多いのです。
会費制のデメリット
会費制のデメリットとしては、かけられる費用が低い分、どうしても披露宴と比べてグレードが低くなってしまいがちなところです。
2次会とまではいきませんが、やはり「○次会」という名前がついた時点で、ゲストからはそれなりのパーティだと思われてしまうところがデメリットと言えるでしょう。
また、会場によってはアテンドがなかったり、司会者がついていなかったりと、自分たちで用意しなければならないことが増えるのもデメリットです。
会費制はどういう場合に適している?
会費制は、とにかくゲストも新郎新婦も費用を抑えたいという人のほか、気軽にゲストに来て欲しいという人に適しています。
このほか、挙式と披露宴をする予定があるが、親戚しか招待しない・地元と今住んでいるところが離れていて、全ての人を一度に呼べない・海外挙式をする、というように、一旦は別の機会に挙式や披露宴をする人が、別日にお披露目をするというときにも1.5次会は適しています。
会費制のプラン例は?
会費制では、数々のプランがあります。
主に料理のランクによってプランが分かれるでしょう。
立食でビュッフェスタイルのプラン、着席でビュッフェスタイル、このほか着席でコース料理などのプランがあります。
式次第については、こちらも披露宴をベースに考えるといいでしょう。
ただ、披露宴よりも自由度が高めでも特にゲストに失礼があるというようなこともないので、ゲームを入れ込んだり、新郎新婦が司会をしたりするというのもいいですね。
会費制ではゲストはこんなことに悩みがち!
1.5次会は披露宴を兼ねているほか、まだあまり馴染みがないと感じる人も多いため、ゲスト側としてはいろいろなことに「これでいいんだろうか?」と悩んでしまうようです。
ここでは、ゲストが抱えがちな悩みについて調べました。
会費とは別にご祝儀は渡すの?
特に部下や甥・姪などの自分よりも目下の1.5次会に参加する時に悩むのが、ご祝儀です。
1.5次会の会費だけではなく、別にご祝儀を渡さなければならないのではないか、というのは、上司や取引先という立場の人、年齢層の高い人からよく聞かれる悩みの一つ。
しかし、基本的に会費制であれば、ご祝儀を渡す必要はありません。
ご祝儀を渡さないことで新郎新婦に不快な思いをされるということは、まずありません。
ただ、「やっぱりきちんとお祝いしてあげたい」と思う場合は、別にご祝儀を包むとより思いが伝わるもの。
このときに注意しておきたいのが、新郎新婦にできればお返しの手間をかけさせないくらいの金額にすること。
新郎新婦としては、「できるだけゲストの負担を減らしたい」という思いもあっての会費制なので、その意図を汲んであげるといいですね。
会費はご祝儀袋や封筒に入れて渡すの?
会費をご祝儀袋などに入れたほうがいいのか、こちらも悩んでしまうポイントのようですが、これは必要ありません。
会費は当日受付で手渡しし、お釣りがないかの確認も受付が行いますが、ご祝儀袋などに入っていると、そこから一旦出して金額を確認する手間が増えてしまいます。
封筒についても同じです。
もし気になる場合は、封筒に入れて持っていき、受付に手渡す時はそこから出して手渡しをするというスタイルにするといいですね。
招待状にご祝儀について明記すると親切
招待状に金額のみが載っていて、それ以外に何も記載されていなければ、ゲストはご祝儀が必要かもしれないと悩んでしまうもの。
ですが、新郎新婦に直接ご祝儀のことを尋ねるわけにもいかないものです。
招待状には、会費制であることのほかに、『ご祝儀は辞退します』と一言書き添えておくと親切です。
ドレスコードまで指定すると親切
1.5次会は披露宴よりもカジュアルなスタイルであることが多いものですが、そうなると、服装としてはどれくらいのランクを予定していけばいいのか意外に悩んでしまうものです。
基本的には、男性はジャケットを着用し、女性は華やかなスーツやワンピースというスタイルがフォーマルですが、1.5次会の会場やスタイルがカジュアルな場合、披露宴ランクの服装でいくと浮いてしまいかねません。
また、その逆もしかりです。
そのため、1.5次会に招待する側は、できれば招待状などでドレスコードについても一言触れておくと親切かもしれません。
会費制でゲストから「高い」と思われないために
1.5次会に招待されたゲストの中には、「これだけのお金を払うならいっそ披露宴に行きたかった」というような意見を持っている人もいるようです。
これはご祝儀制だけではなく、会費制であっても同じです。
ゲストに「高い」と思われる1.5次会にならないよう、どんなことに注意すればいいのでしょうか。
料金や会場に見合ったスタイルで
1.5次会はどうしても披露宴よりカジュアルなイメージを抱かれがち。
ゲスト側としても、グレードを求めるよりも低い価格に見合っているかどうかを求めて来ます。
そのため、特に会費制の場合は、料理の質を上げたりウエディングケーキを豪華にしたり、といった新郎新婦側の配慮をありがたく思わない人も少なくないのです。
「そこにお金をかけるくらいなら、会費を下げて欲しい」と思われることもあります。
会費制にする場合は、料理や会場に見合った価格設定を心がけましょう。
「足す」よりも「引く」を心がけるとうまくいきそうです。
1.5次会の場合、引き出物や引き菓子を嫌うゲストも
会費制で、もっとも「だったら会費を下げて欲しい」と思われてしまいがちなのが、引き出物や引き菓子をつけた場合です。
披露宴やご祝儀制の1.5次会であれば、引き出物や引き菓子がないほうがかえってゲストには違和感を持たれるものですが、会費制の場合は「やりすぎ」に見られることが少なくありません。
1.5次会をご祝儀制にするか、会費制にするかは、それぞれのメリットやデメリットを把握し、どんなスタイルにしたいかによっても変わってきます。
それぞれに適したシーンや状況がありますので、自分たちのやりたいスタイルに合わせて決められるといいですね。