「もう結婚なんて、こりごり」離婚経験者がよく口にするこの言葉ですが、そんなことを言いながらも再婚件数は近年増加傾向にあります。
ひと昔前と比べて、再婚というものが市民権を得ているという時代背景もあるでしょう。
ですが、再婚のタイミングを見極めるのは難しいもの。
どのようなタイミングで、再婚するのがベストなのでしょうか。
「離婚したて」のほうが再婚しやすい傾向にあり!
それではまず、男女別に再婚までの期間をデータで見ていきましょう。
平成27年度の人口動態調査によると、前婚解消後から再婚までの期間は、男性は離婚後1年未満が15.7%、1年~2年が12.8%、2年~3年が11.2%、3年~4年が9.4%、4年~5年が7.8%、5年~6年が6.7%、6年~7年が5.5%、7年~8年が4.7%、8年~9年が4.1%、9年~10年が3.5%となっています。
10年以上たってから再婚するパーセンテージは、18.4%となっています。
次に、女性の場合を見ていきます。
女性は離婚後1年未満が12.9%、1年~2年が12.5%、2年~3年が10.9%、3年~4年が9.3%、4年~5年が8.1%、5年~6年が6.8%、6年~7年が5.7%、7年~8年が4.8%、8年~9年が4%、9年~10年が3.7%となっています。
10年以上たってから再婚するパーセンテージは21.1%となっています。
上記は2015年のデータですが、過去10年、20年のデータを見ても、数字の推移としては大きく変動はありません。
このことから、男性も女性も、意外なことに離婚後1年以内に再婚するケースが多いことが分かりました。
日々ともに暮らしていた伴侶がいなくなって、初めて独り身の寂しさを痛感し、人生を共に歩んでくれる新たなるパートナーを望む姿がこの数字からは見て取れます。
また、離婚後10年以上たってから再婚する男女も数多くいます。
これは、子育てなどが一段落したタイミングで、自分の人生を考え直した時に「再婚」という選択肢が浮かんでくるのが理由と考えられるでしょう。
(参考:厚生労働省「人口動態調査」2015年 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do)
再婚のタイミングは何をきっかけに考える?
再婚のタイミングは、どのように訪れるのでしょうか。
さきほどのデータをベースに見ていくと、離婚して1年未満を筆頭に、再婚率は少しずつ低下していきます。
ということは、離婚して日が浅ければ浅いほど「再婚」を考えやすいと言うことができるでしょう。
離婚後1年未満で再婚する心理には、別れてみて初めて分かる結婚生活の良さというものが挙げられます。
当たり前のように夫婦が共に過ごすことが、どれほどありがたいものであったかを実感すると「結婚生活の良さ」というものを改めて感じます。
また、離婚に対して気持ちの整理がつき、次の結婚では同じ失敗を繰り返さないという決意が固まると、新しい恋に自然と気持ちが向かうのです。
周囲の理解と後押しが再婚への突破口
「再婚をしたいけれど、ためらいがある」それには、どのような理由があるのでしょうか。
まず、周囲が再婚に対して理解してくれないのではないかという不安があります。
離婚は、自分に原因がなかったとしても、心に大きな傷を残します。
周囲に何か言われることに、非常に敏感になっているのです。
「また別れるんじゃない?なんて思われたら、どうしよう」このような迷いが、再婚を妨げます。
周囲から「そろそろ再婚したら?」と言ってもらえると、押し込めていた心が解放されて自分の幸せについて考え始めるケースも多いようです。
今回は、再婚のタイミングについて考えてみました。
人生の伴侶は、自分の人生の彩を豊かにしてくれるものであって、人生そのものではありません。
一度辛い別れを経験しているからこそ、離婚経験者はパートナーの人生を自分のものと同一視せず、それぞれの人生であることを認めることが出来ます。
再婚に踏み切るタイミングは人それぞれですが、最初のお別れを消化できたタイミングこそが、その時と言えるでしょう。
自分が思うほど、周囲は気にしていません。
人生は一度きり、自分の幸せをしっかりと掴まえてください!