1.5次会は、「結婚披露宴(いわゆる結婚式)」と「二次会」の中間のスタイルだと言われています。では、具体的に「1.5次会」は、「結婚披露宴」とどんな違いがあるのでしょう。ウェディングプランナーの筆者がわかりやすく解説します。
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1.5次会はどんな内容?
1.5次会は披露宴ほど格式張らず、二次会ほどくだけすぎない結婚式のこと。
カジュアルな結婚式を挙げたいカップルや、海外披露宴のアフターパーティーを挙げたいカップルに選ばれています。
形式的なプログラムが決まっている披露宴に対して、家族や親戚を招待するならコース料理で披露宴に近いプログラム、友人ゲストがメインなら立食のビュッフェ形式で余興やイベントを多くするなど、自由に考えることができます。
1.5次会は、会費制か?祝儀制か?
一般的に「結婚披露宴=祝儀制」、「二次会=会費制」というイメージがあるのではないでしょうか。
では、1.5次会はと言えば、祝儀制でも会費制でもどちらでも良いと言われています。
1.5次会は会費制が多数派
実際に1.5次会をした新郎新婦の現状をみてみると、「会費制」にした、という方が多数派です。
調査によると、1.5次会を「会費制」で行った新郎新婦は、65%、「祝儀制」で行った新郎新婦は、34%でした。(「みんなのウェディング」調べ)
今や、「会費制の結婚式=1.5次会」という認識をしている方もいるほど、”1.5次会は会費制で行うもの”というイメージが定着しつつあります。
【1.5次会】会費制・祝儀制の割合
会費制 65%
祝儀制 34%
(「みんなのウェディング」調べ)
会費・祝儀の相場は、いくら?
次に、1.5次会の会費・祝儀の相場についてです。
一般的には下記の金額が目安といわれています。
1.5次会 相場価格
祝儀制:3万円~
会費制:平均1万5000円
祝儀制の1.5次会の場合は、結婚披露宴と同じく友人で最低でも3万円から包むものと認識されています。
ちなみに、招待状を送る際、紙の招待状ではなくウェブ招待状を送るなどカジュアルにしすぎると、2次会と勘違いされて祝儀金額にも影響があったという新郎新婦の声もよく聞きますので注意しましょう。
会費制の1.5次会の場合、一般に会費は1万円~2万円の中で設定します。中でも、1万5000円前後で設定する新郎新婦が一番多いと言われています。
ただし、選ぶ料理や会場によって費用にかなり幅が出ますので会費の設定額には注意が必要です。
1.5次会に引き出物は必要?
結婚披露宴では専用の紙袋に入れた引き出物や引き菓子をお土産として渡します。では、1.5次会の場合は、どうでしょうか。
1.5次会は、引き出物やプチギフトなどのお土産にも決まりはありません。
決まりはありませんが、一般的には「ご祝儀または会費の一割程度の金額を持ち帰ってもらう」と認識されています。
「祝儀制」の場合は、ほぼ結婚披露宴と同等の引き出物や引き菓子を用意します。
「会費制」の場合は、千円から2千円を目安にした引き菓子を用意することが多いです。
会費1万円未満のパーティであれば、結婚披露宴や二次会と同様に300円から500円くらいのプチギフトを準備してもいいでしょう。
大事なことは、“貴重な時間を割いて参加してくれてありがとう、これからもどうぞよろしくね”、という気持ちを込めることです。引き出物の有無やどんなものを持ち帰っていただくかということも、その気持ちの表し方の一つです。それによって、パーティの雰囲気や質を左右する可能性があることを忘れないようにしましょう。夫婦、両家で必ず話し合いましょう。
1.5次会の引き出物
・会費の一割額程度を持ち帰ってもらうのが一般的。
・「祝儀制」の場合は、通常の結婚披露宴と同等の引き出物を準備する。
・「会費制」の場合は、1,000円~2,000円程度の引き菓子を準備する。
・「会費制」で1万円未満のパーティの場合は、プチギフトを準備する。
衣装の違いはある?
新郎新婦の衣装についても、1.5次会の決まりはありません。衣装を選ぶ際にも、どんな雰囲気にしたいか、どんな方が出席されるかに合わせて考えると良いでしょう。
フォーマル寄りの1.5次会の場合は、「結婚披露宴」や「二次会」で着るウェディングドレスやタキシードと違いはほぼないと考えて問題ありません。
カジュアルよりの1.5次会の場合は、ミニ丈やミモレ丈のウェディングドレスもアリです。帽子やアクセサリーなどで個性を出したり、デニムやジャケットを羽織るなどカジュアルダウンさせたりすることもあります。
また、ゲストと積極的に交流するために、新郎新婦が立ち歩きたい場合や、スペースに限りがあるレストランなどで行う場合は、ドレスの幅を取りすぎない、スレンダーラインやエンパイアドレスなどを選ぶとよいでしょう。
新郎も、結婚披露宴や二次会で使用するようなタキシードを着用することが多いですが、新婦の雰囲気に合わせてタイでカジュアルダウンしたり、カラーシャツで個性を出したりするのも素敵です。
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会費制と祝儀制 メリットとデメリット
費用を抑えた「会費制」を選ぶ新郎新婦が多い1.5次会ですが、もちろん、「会費制」にも「祝儀制」にも、メリットとデメリットがあります。そのどちらも踏まえた上で、自分たちに合ったものを考えてみてください。
会費制
【メリット】
・ゲストがいくら包めば良いか分かりやすい。
・ゲストの金銭的負担が軽くなる。
・大人数を招待しやすい。
・(引き出物を複数準備しない場合)新郎新婦の準備時間が短縮され、費用負担も軽減される。
・入ってくる金額が明確で予算が立てやすい。
【デメリット】
・会費に見合った料理、ドリンクを選ぶのが難しい。
・カジュアルになりすぎる可能性がある。
・親族など年配者には理解されづらい可能性がある。
祝儀制
【メリット】
・引き出物を複数付けるなど、ゲストにおもてなし感を与えやすい。
・祝儀によって、新郎新婦の金銭的余裕ができる可能性がある。
【デメリット】
・ゲストの期待値が高くなり、実際のパーティ内容がそれに応えられない可能性がある。
・(引き出物選びなど)新郎新婦の準備が多くなる。
・最終的な収支が、事前には見えづらい。
会費制のメリット
「会費制」の最大のメリットは、ゲストの費用負担が軽減されることです。
1万5000円前後(「一般な祝儀3万円」の半額~半額以下)に設定する場合が多いので、参加するゲストにとっては、気軽に参加できるパーティになりやすいのです。新郎新婦もゲストを誘いやすくなります。
また、会費が設定されているので、当日の収支が事前に明確になり、費用計画が立てやすいのも大きなメリットです。形式的なもの(“引き出物を複数用意する”など)を省く場合は、事前準備が、結婚披露宴よりも少なくて済むことも、忙しい新郎新婦には嬉しいことの一つでしょう。
会費制のデメリット
会費を抑えた設定にした場合、料理や飲み物に制限が出てきます。費用削減のため大皿料理やビュッフェ形式を選択する方が多いです。金額とメニューのバランスに悩むことがあるかもしれません。
また、まだまだ「会費制」というウェディングの仕組み自体に慣れない方が多いのも事実です。特に、両親や親族、上司を招待する場合は、「会費制」というスタイルそのものに難色を示される可能性もあります。特に、親の立場から”せっかくゲストにお越しいただくのに…”と違和感を覚える方も少なくないかもしれません。どうしてそのスタイルをとったのか、事前に新郎新婦の思いをきちんと伝えておく必要があるでしょう。
祝儀制のメリット
「祝儀制」のメリットは、結婚披露宴に限りなく近い雰囲気となるため、引き出物を複数点つけるなど、おもてなしを形で示しやすいということです。
また祝儀を受け取ることで、最終的な費用計算が黒字になったり、新郎新婦の負担がかなり少なくて済むことも大きいでしょう。
祝儀制のデメリット
「祝儀制」の場合、ゲストは結婚披露宴と同額の祝儀を包む可能性が高いので、1.5次会当日の期待値が大きくなります。料理がビュッフェ形式だったり内容がカジュアル過ぎると、当然ながら、ゲストからいい印象は持たれない可能性もあります。
このような理由から、1.5次会は「祝儀制」ではなく「会費制」をとる新郎新婦が多いことも頷けますね。
「祝儀制」にする場合は、 ”フォーマルな1.5次会”を意識して、準備を進めることをお勧めします。