結婚式のメインの1つが「披露宴のプログラム」。
何度か結婚式に列席したことがあれば、なんとなくイメージは沸くと思いますが‥
「知らなかったから出来なかった」「知らなかったから失礼なことをしてしまった」などの後悔がないように。
事前に内容を把握しておきたい!知っておくべき 結婚式の基礎知識【プログラム編】を紹介いたします。
目次
迎賓
挙式やイベントが結び、ゲストを披露宴会場に迎え入れることを「迎賓(げいひん)」と呼びます。
ゲストにとっては、新郎新婦の入場まで披露宴会場でお待ちいただく歓談時間になります。
式場スタッフが各テーブルにご挨拶に伺い、ドリンクやアレルギーの確認を行うことが多いです。
新郎新婦はメイクルームに戻り、入場の準備を行います。
この間に「衣装チェンジ」「ヘアチェンジ」を行うこともあります。
迎賓時間は通常「10分程度」になりますが、衣装やヘアスタイルを変える場合は、その分迎賓時間が長くなります。
新郎新婦入場
入場の準備が整ったら、ゲストが待つ披露宴会場に、新郎新婦が入場します。
「披露宴が始まる!!」と期待が高まる瞬間ですね!
最近では「自然入場」も人気のスタイル。
「自然入場」とは、挙式やイベントの後、ゲストと共に新郎新婦も披露宴会場に入ってしまうスタイルです。
入場がなくなり、会場の準備が整ったところで開宴の辞に入ります。
選ばれる理由は「ゲストを待たせたくないから」「入場が仰々しいから」など。
ナチュラルスタイルが人気になっている、現代的な入場方法ですね!
開宴の辞
新郎新婦がメインテーブル(高砂)に到着したら、司会者が「開宴の辞」をアナウンスします。
開宴の辞とは、いわゆる「披露宴のタイトルコール」のこと。
結婚式の日付、ご両家名、新郎新婦のお名前などをアナウンスします。
ウェルカムスピーチ
ご列席くださったゲストに向けて、主に新郎が行う挨拶を「ウェルカムスピーチ」と言います。
来てくれたことへの感謝と、本日は楽しんでください!という想いをスピーチします。
気合いを入れたこと、こだわりのポイントを織り交ぜるとGOODです!
主賓祝辞
主賓というのは「1番主だったお客様」という意味。
わかりやすく言うと、「列席者の中で1番役職の高いご上司」にあたります。
祝辞は「お祝いの言葉」。
つまり、主賓祝辞は「1番役職の高いご上司からお祝いの言葉をいただく」ことです。
以前は、主賓祝辞といえば「新郎側・新婦側と各1名」にいただくのが定番でした。
最近では「主賓祝辞は新郎側のご上司・乾杯のご発声を新婦側のご上司」にお願いされることが多いです。
- 歓談の時間を多く取りたい。
- 食事が出る前に3名からお話をいただくのは、他のゲストを待たせてしまうことに繋がるから。
といった理由からです。
注意しておきたい点は、事前に「新郎側の第二主賓」「新婦側の第一主賓」に了承を得ること。
新郎側の2番目に役職が高いご上司は、「乾杯を頼まれるもの」
新婦側の1番役職が高いご上司は「祝辞を頼まれるもの」と思っているかもしれません。
幸せなはずの結婚式で、ご上司との関係がギクシャクしては悲しいです。
祝辞に関するQ&Aを紹介しておきます!
Q:祝辞はなくてもいい?
A:問題ありません。ただし、職場のご上司を呼ぶ場合は、必ずご上司に一言伝えておきましょう。
私はブライダル関係者ですが、こんな実例もありました。
披露宴の最中に、主賓の方から「実は‥頼まれてはいないんだけど、上司が祝辞をするものと思って準備はしていたんだよね。ないのかな?」と声を掛けられたことがあります。
Q:1番役職の高い上司は、最近自分の上司になったばっかりで自分のことをあまり知らない。以前の上司に祝辞を頼んでもいい?
A:現在の上司、元上司と相談して決めましょう。現在の上司にとっても、あまり知らない部下の祝辞は「何を話そう」「自分でいいのかな」と思っている可能性も0ではありませんしね!
披露宴の「プログラム」としては問題ありません。
ただ、座席をどこにするのかは少し問題になります。1番役職の高い上司を1番上座に配席するのがマナーのため、「あれ?あの人が祝辞じゃないの?」とマナーに詳しい方は気が付きます。
Q:会社関係の人を呼ばないので「学生時代の恩師」に祝辞を頼んでもいい?
A:問題ありません。
Q:会社関係の人を呼ばないので「親族」に祝辞を頼んでもいい?
A:あまりお勧めはできません。
主賓祝辞は「お客様からもらうお祝いの言葉」ですので、主催者側にあたるご両家の親族からいただくものではありません。
もし、親族からの希望で「どうしても食事が始まる前に一言話したい」という場合は、「主賓祝辞」ではなく「挨拶」としてお話いただくと良いかもしれませんね!
新郎新婦へのお祝いの言葉の前に、「列席者に向けたお礼の言葉」を付け加えてもらいましょう。
祝電披露
新郎新婦やご両家宛に届いた「祝電=お祝いの電報」を、司会者が披露宴中に読み上げます。
新郎新婦は、挙式当日に式場スタッフから祝電を受け取ります。
紹介してほしい順番に並び替え、付箋などに差出人の読み仮名を書きます。
注意点は2点。
1点目は、紹介の順番です。
式場スタッフからも案内があると思いますが、好きな順番に並べれば良い訳ではありません。
大まかなマナーは
- 「新郎宛⇒新婦宛」
- 「新郎新婦宛⇒ご両家宛」
- 「お勤め先⇒取引先⇒友人⇒親族」の順番になります。
じゃあ‥「市長から父親宛に届いた祝電は?」と思われるかもしれませんね。
市長ですと1番に紹介する場合が多いですが‥
父親と市長の関係性にもよりますので、父親と相談して決めるのがオススメです。
あくまでマナーです。
絶対こうでなくてはいけない!という訳ではないので、それぞれの関係性を踏まえて並び替えましょう。
2点目は、読み仮名です。
差出人の「会社名」「部署名」「役職名」「お名前」。
本文の「地名」にはすべて読み仮名を振りましょう。
会社名や部署名の「日本」は、「にほん」なのか「にっぽん」なのか。
お名前の「富田」は、「とみた」なのか「とみだ」なのか。
など、司会者では知る由もない読み仮名があります。
読めるに決まっている!という漢字であっても必ず読み仮名を振ってください。
祝電はお金と手間がかかっています。失礼のないよう、読み仮名は間違いなく振りましょう!
プロフィール紹介
乾杯準備中・歓談中などに、司会者から新郎新婦のプロフィールを紹介します。
新郎プロフィール⇒新婦プロフィール⇒新郎新婦の馴れ初めという構成が一般的です。
新郎側のゲストは新郎のことは知っていますが‥新婦のことは知らないかもしれませんね!
二人のために来てくれた皆様に、お二人のことを知っていただくために紹介を入れます。
紹介したいことがあれば、打ち合わせの中で司会者に伝えておきましょう。
乾杯準備
乾杯のお飲み物を、式場スタッフがゲストのグラスに注ぎまわります。
乾杯のご発声
乾杯の準備が整ったら、乾杯のご発声をいただきます。
主に「新郎側の第二主賓」か、「新婦側の第一主賓」の方からいただきます。
会社関係が列席しない場合は、「親族」や「友人」にお願いされる方が多いです。
新郎新婦が行ってもOKです!
ケーキ入刀
披露宴といったら「ケーキ入刀」ですね!
「はじめての共同作業」と言われているケーキ入刀ですが、今はほぼシャッターチャンスとして行われています。
最近では、ケーキ入刀でも様々なセレモニーが行われています。
- ケーキに「はちみつ」「チョコレートソース」などをかける
- ケーキに「白い粉」「カラフルな粉」をかける
といった、ケーキ入刀に代わる新郎新婦の共同作業。
- 友人や両親など、ゲストに「クッキー」を飾っていただく
- ゲストに「はちみつ」「ソース」をかけていただく
など、ゲストに「ケーキを完成」してもらい、新郎新婦がケーキ入刀する。
ケーキ入刀は「定番のイベント」だからこそ、一工夫するのも素敵ですね!
ファーストバイト
新郎から新婦へ、新婦から新郎へと、ケーキの食べさせ合いを行うことを「ファーストバイト」と言います。
- 新郎から新婦に贈る一口には「これから食べるものに困らせません」
- 新婦から新郎に贈る一口には「美味しい料理を作ります」
という意味が込められています。
ラストバイト
「ファーストバイト」に対して、「ラストバイト」というものがあります。
ラストは「最後」という意味の通り、自分の親から「お食い納め」の一口を食べさせてもらうセレモニー。
記憶にない頃だと思いますが‥「お食い初め」をしてもらっているはず。
親はそのときのことを、鮮明に覚えているものです。
結婚式という大事な人生の節目に。ファーストバイトの前に。
最後の「あーん」を行ってもらうのも素敵な瞬間です!
親にとっては、これから新たな家庭を築く我が子に贈る最後の一口。
お互いにとって、思い出に残るセレモニーです。
サンクスバイト
サンクスバイトは、ファーストバイトの後に行うセレモニー。
「ありがとう」の想いを込めて、新郎新婦からゲストに一口食べさせてあげます。
- 今日まで育ててもらった両親
- 出会いのきっかけを作ってくれた友人
- 結婚式で何かお手伝いをしてもらった方 など
「ありがとう」を伝えたいゲストなら誰でもOK!
サプライズバイト
とくに意味はないけど、なんとなく面白そうな人に「あーん」を贈るのが「サプライズバイト」です!
勿論「ラストバイト」も「サンクスバイト」もサプライズ指名であることが多いですが、サプライズバイトは単純に「驚かせること」が目的(笑)
指名を受けた方も、心当たりがないからこそ「なんで私?」「なんで俺?」と驚かれるはず。
友人スピーチ
大切な友人から「お祝いのスピーチ」をいただくこと。
新郎側・新婦側と1名ずついただくことが多かった友人スピーチですが、最近では「片方の友人のみ」「スピーチはなし」ということも多いです。
友人スピーチを頼まれた方は、少なからず緊張はされるもの。
できるだけ、披露宴の前半にスピーチのプログラムを組んであげましょう!
お色直しの中座退場
お色直しをするために、披露宴会場から退場をすること。
新婦のお色直しの方が時間がかかるので、新婦退場⇒新郎退場の順番で行われるのが一般的です。
ここでは「思い入れのある方にエスコートをいただく」とより素敵なシーンになります。
新婦の場合は、挙式で両親に登場してもらうので、兄弟や祖父母。
新郎は唯一エスコートをお願いするシーンなので、母親、兄弟、祖父母を選ばれることが多いです。
エスコート者は、手を繋いだり肩を組んだりして退場するので2名以内がベストですね!
ですが‥業界人間から申し上げると、新婦のエスコートは1名が最適です。
理由は、ウェディングドレスのトレーンが長いため、ゲストは新婦の後ろを歩くことができないから。
2名だと両側にゲストをお呼びしますが、手を繋いで2名ともに前を歩いてもらうと‥
なんだか「連れ去られている」みたいに見えなくもないんです。
兄弟が多い方は、電車ごっこみたいに方に手を置いて歩かれることも!
まとめ
結婚式には、数多くの「ご縁ある方」が関わっています。
今までも、そして、これからも、そのご縁は繋がっていくはず。
新郎新婦だけでなく、来てくれた全員が「幸せ」と思えるように準備を進めましょう!
披露宴後半は、結婚式前に知っておきたい!結婚式の基礎知識【プログラム編】Part2をご覧ください。